出版社内容情報
アラブの春、欧州難民危機、ウクライナ戦争……。混迷する国際情勢のなかで存在感を増すトルコは、2023年、建国100年を迎えた。世俗主義と親イスラームが共存し、多様な対立軸が錯綜するトルコをエルドアンはどう舵取りしているのか。エルドアン時代の20年を100年の歴史に位置づけ、内政と外交から読み解く。
内容説明
ヨーロッパ難民危機で欧州諸国に流入するシリア難民の緩衝国となり、ウクライナ戦争ではロシア、ウクライナとの交渉役を務めるなど、混迷する国際情勢のなかでしたたかな外交を展開し、存在感を増すトルコは、2023年10月、建国100年を迎えた。国是としての世俗主義と親イスラーム、民主化と権威主義化等、多様な対立軸が錯綜するエルドアン時代の20年を、内政と外交から分析する。
目次
「エルドアン時代」とは
第1部 エルドアン時代の幕開け2000年代(2000年代の内政―世俗主義体制との対決と「国民」の政治;2000年代の外交―柔軟な理想主義;2000年代の内政と外交のリンケージ)
第2部 深化するエルドアン時代2010年代(2010年代の内政―政治の個人化への歩み;2010年代の外交―理想主義から現実主義へ;2010年代の内政と外交のリンケージ)
第3部 建国100年に向かうエルドアン時代2020年代(2020年代の内政―個人化の代償と克服?;2020年代の外交―理想主義+現実主義;2020年代の内政と外交のリンケージ;エルドアン時代の政治力学―考察と含意)
著者等紹介
今井宏平[イマイコウヘイ]
1981年生まれ。日本貿易振興機構アジア経済研究所海外派遣員(在アンカラ)。トルコのビルケント大学と中東工科大学に留学。中東工科大学国際関係学部博士課程および中央大学大学院法学研究科政治学専攻博士後期課程修了。Ph.D.(International Relations.中東工科大学)、博士(政治学。中央大学)。日本学術振興会特別研究員(PD)、アジア経済研究所研究員を経て、現職。専門は現代トルコ外交・国際関係論
岩坂将充[イワサカマサミチ]
1978年生まれ。北海学園大学法学部政治学科教授。トルコのビルケント大学大学院経済社会科学研究科政治学専攻博士課程に留学。上智大学大学院外国語学研究科地域研究専攻博士後期課程満期退学後、日本学術振興会特別研究員(PD)、同志社大学高等研究教育機構准教授、北海学園大学法学部准教授を経て、現職。博士(地域研究。上智大学)。専門は現代トルコ政治研究、比較政治学、中東イスラーム地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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