内容説明
斜岡で働く千秋は出入野に帰省した際、後輩の萌香に会い、彼女がストーカー被害に遭っていることを聞かされた。数日後、萌香が遺体で発見される。何者かに刺殺されたらしい。萌香を殺した犯人を捜し出すことを決心した千秋は、萌香の格好を真似た姿で出入野を歩き回りながら、彼女とかかわりのある男達に接触していくのだった。
著者等紹介
くわがきあゆ[クワガキアユ]
1987年生まれ、京都府出身。京都府立大学卒。産業編集センターより『焼けた釘』を出版(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夢追人009
392
新たなイヤミスの女王の誕生を予感させるサプライズ・ミステリの一冊ですね。帯に書かれた「あなたもきっと騙される」に嘘偽りはなく警戒しても誰もが見事に騙されてしまうでしょうね。まあズルイのですが、確かに嘘はついていないのだけどでも本当の事も言っていないと言う巧みな騙しのテクニックですね。本書には冒頭から異常人格の人物が堂々と出てきますが、まあ社会にとっては許容範囲なので何とか我慢できますね。現代の小説の特長は昔に比べてこういった歪んだ性格の人物がいても少しもおかしくないなと説得力を持っている点だと思いますね。2022/08/03
ウッディ
160
後輩を殺した犯人を捜す千秋とブラック企業でパワハラに耐える杏、二人の人物を中心に展開するサイコミステリー。二人の主人公の異常性が高すぎて、特に攻撃されることにしか相手の愛情を感じられないという千秋の歪んだ愛情感に共感できず、引いてしまった。どんでん返しを狙った叙述トリックも目新しさはなかった。普通の人の仮面をかぶり、自分たちの身近にひっそりといることで恐怖を感じるサイコパスを早い段階でばらしてしまったのが敗因か?読みやすかったけど、欠点ばかりが目についてしまったのは残念でした。2022/08/04
モルク
158
幼馴染みの妹分を殺された千秋はその犯人さがしをし、会社で上司のパワハラにあっている杏は教育係だった先輩に憧れ…このふたつの話がどこでどう繋がってくるのか。すっかりミスリードにあい、気づいた時にはその手中にはまっていた。それにしても千秋の思考回路はどうなっているの。千秋が考える愛情、求める愛情とは…怖さしか残らないし、理解不能。絶対まわりにはいてほしくないタイプであることは間違いない。新刊も読む!2022/06/05
茜
143
これは楽しめました。まさかの展開だったし、何よりサイコパスの思考(?)ってこんな風になっているのかな?とか色々と考えながら読みました。登場する人物全員が裏では良くない企みを持っているのが更に伏線を複雑にしてて終盤に行き着くと「え?」とそんな事ってあるのかよ?と声にしてしましたました。最終行は「ああ、やっぱりそうなったかぁ。。。」と納得の終わり方も良かったです。次作がもうすぐ出版されるみたいなのでそちらも読んでみたいと思いました。 2022/04/06
イケメンつんちゃ
142
トンネルを抜けるとそこは雪国だった 我ながら素晴らしいワードセンス 南国なので雪は珍しい 津軽海峡・冬景色 年寄りの冷や麦 「初めて会う人」 お世話になりました 今回で2作品目 超おもしろかった ネタバレは絶対見ないでください テンポが良い するする読み進める きときと富山のきときと富山の富山常備薬 流れは意外な方向に すべては狂い咲き ラブストーリーは突然に 最後のオチはブラック アンチは23名 共演NG2名(こちらからお断り) 抵抗勢力21名(あちらからお断り) ナイスは最低でもこえたい くわがきあゆ2025/01/10