出版社内容情報
ベンヤミンが「映画」に見出した複製技術の展開と知覚の変容。それは神学的思考といかにかかわるのだろうか。本書は、これまで個別に論じられていたベンヤミンにおける「メディア」と「神学」を架橋し、彼が構想していた「救済」の真の姿に迫る。没後80年、ベンヤミン研究は新たな次元へ。
内容説明
ベンヤミンの思想圏のなかでは両極をなすといってよいほど遠く隔たったものとして扱われてきた「メディア」と「神学」を架橋し、彼が考えていた「救済」の真の姿に迫る。
目次
1 技術―ベンヤミンのメディア理論の再構築(言語的メディアと画像的メディア;メディアの転換と技術性・身体性・魔術性)
2 身体―触覚の思想史(ベンヤミンとマクルーハンの邂逅―思想史のなかの(視覚‐触覚)
集団的身体と技術―身体性の場としての人間学的唯物論)
3 神学―メディアとメシアニズム(メシアニズムとモンタージュ;歴史的時間とメシア的時間)
映画を見る歴史の天使
著者等紹介
山口裕之[ヤマグチヒロユキ]
1962年生。東京大学大学院総合文化研究科後期博士課程修了。現在、東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。専門はドイツ文化研究、ドイツ文学、表象文化論、メディア理論、翻訳思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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