内容説明
大地は動いている。地球の地殻を構成しているプレートは、それらの衝突、沈み込みによって大地の形を大きく変え、地震や噴火を引き起こす。動く大地は、日本を含むユーラシアのプレート境界域に何をもたらしたのか。本書は、環境を創造し、時に人間社会を壊滅させるプレート運動の驚異的なエネルギーと、その大地で生き抜く人々の叡智と暮らし、環境に応じた居住文化の姿や社会のあり方を、豊富なカラー写真、図版とともにありのままに活写する。インドネシアから、インド、ネパール、イラン、トルコ、ギリシア、マルタ、イタリア、アフリカ北部に及ぶ広大な地域を巡歴し、人間そして社会の存立条件を捉えなおした類を見ない建築論的旅の記録。
目次
1 Buildinghoodへの気づき―インド、ネパール(土地のかたち、人の住まい―ウッタラカンドにて;パンゲアのかけら―孤島のドーラヴィーラ遺跡;溜まる街―カトマンズ盆地にて)
2 建築の父、建築の母―イラン(火山によって支えられた住まい;建築の父、建築の母;境界を越えて)
3 石の重さ―ギリシア、マルタ(巨人から人間へ;石と遊ぶ)
4 グローバライゼーションとつきあう方法―トルコ、イタリア、シリア、チュニジア、モロッコ(カッパドキアでの生活;シチリア・ベリーチェ―一九六八/二〇一三;ワールズエンドの風景)
5 人間の場所―インドネシア(死と大地;大地から縁を切ること;人間の場所)
著者等紹介
中谷礼仁[ナカタニノリヒト]
1965年生まれ。早稲田大学理工学術院・創造理工学部建築学科教授。専門=建築史、歴史工学、建築理論。早稲田大学理工学部建築学科卒業、同大学院後期博士課程修了。大阪市立大学工学部助教授などを経て、現職。瀝青会名での共著『今和次郎「日本の民家」再訪』で今和次郎賞・日本建築学会著作賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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