「赤毛のアン」の秘密

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  • サイズ B6判/ページ数 282p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000220217
  • NDC分類 930.28
  • Cコード C0095

出版社内容情報

なぜ「赤毛のアン」は日本で強い人気を保っているのか.モンゴメリの生涯と創作過程を詳細に論じ,アンの成長の物語が戦後日本の女性の内面と深く関わっていることを論証し,新しい「アン」像を打ち立てる,決定版「赤毛のアン」論.

内容説明

なぜ「赤毛のアン」は日本で強い人気を保っているのか。モンゴメリの生涯と創作過程を詳細に追跡し、男まさりの少女の成長の物語が戦後日本の女性の内面と深く関わっていることを論じ、新しい「アン」像を打ち立てる。

目次

第1章 海の風景
第2章 モンゴメリの最期
第3章 父の娘
第4章 マシュウ殺害
第5章 幸福な将来への恐れ
第6章 アンの結婚
第7章 双子の記号
第8章 「ロマンチック」の呪縛

著者等紹介

小倉千加子[オグラチカコ]
1952年、大阪生まれ。早稲田大学大学院文学研究科心理学専攻博士課程修了。大阪成蹊女子短期大学、愛知淑徳大学文化創造学部教授をへて、現在、聖心女子大学講師
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

49
赤毛のアンの研究書。いろいろな人のいろいろな意見を拝見できるのは為になる。研究なので批判的な面もあるが、それが魅力を失わない理由まで突っ込んでいないところを紹介しているような気もした。 青土社の雑誌「イマーゴ」に1991年5月から1993年1月に連載した記事を加筆訂正したもの。 日本の女子学生を対象にした記述が多いので、別の視点を提供したい気もする。 参考文献一覧がないので作成しました。http://bit.ly/YSE47k 2013/04/24

ココリコ

6
意外とモンゴメリのこと知らないいまま、憧れていたなあ。 実際のモンゴメリは、育った環境も複雑、結婚生活も不幸だったようで。 そんな中でも、小説を書きつづけたエネルギーと努力は、天性、それがまた切ない。 アン好きな日本人読者がさらなる深い読みと想像で、読み続けるなら、さらに味わいも変わるだろう。2014/10/22

アルクシ・ガイ

4
モンゴメリが自らの著書の「アン・ストーリーズ」を嫌っていたことは知っていたが、ここまで突っ込んだ考察ははじめて読んだ。なるほど「エミリー」はモンゴメリがこうなりたいと願った女性で、実際には彼女はアンに似ている。著者(小倉千加子)をまるごと信じてはいない。ことに導入部のPEIの風景への嫌悪は、個人的な好みか、悪ければ作為とも取れる。著者じしんに対してちょっと落ち着いてと言いたい時もあるし(上野千鶴子のカッチリした文体とはまったく違う)。それでもなおかつ、貴重な一冊でした。2020/11/20

Gaooo

4
赤毛のアンの世界はやさしく明るい光にあふれている。しかし作者モンゴメリはその世界の住人ではなかったのだった。両親の不在や愛のない結婚、夫と自分の心の病など困難の連続。モンゴメリの思想や、なぜ日本人に赤毛のアンが人気なのかについての考察は難しくて理解できない部分もあったが、ずっしりと響いた2019/03/20

ぷにころ

3
赤毛のアンの秘密、というべきか或いは作者モンゴメリの秘密というべきか。他人の人生をあれこれと推測だけで論ずるのは多分愚の輪極みなのだろうけど、子どもが、(多くは親に対して)差し出した自らの手を取られないままに育つという事が、その後の人生にどれほどの影響を与えうるか。アンはグリーンゲイブルスで、P.E.Iで幸せを手に入れた。ではモンゴメリは?『赤毛のアン』という物語の裏側に潜むモンゴメリの生々しい人間臭さに気付く。2012/09/21

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