内容説明
システムの大転換から二〇年を経過したロシア経済。近年のその好成長の傍らで、石油価格の高騰によるバブルや、サブプライム危機後の価格暴落による大不況に見られる、資源依存経済(資源の罠)の現状を、本書では「ロシア病」と把握する。そして、その病状について、成長と産業構造の視点から調査・診断を行う。
目次
第1章 ロシア経済の転換点と「ロシア病」(問題の所在;マクロ経済成長の動向 ほか)
第2章 交易利得と総要素生産性(所得サイドと供給サイド;交易利得と実質国内総生産 ほか)
第3章 ロシアの産業構造と成長―「ロシア病」の多面性(公式統計による概観;ロシア経済における石油・ガス産業と製造業の位置―GDP構造の国際比較 ほか)
第4章 ロシア人口の1990年代危機と長期展望(問題;ロシアの長期人口危機 ほか)
著者等紹介
久保庭真彰[クボニワマサアキ]
1949年生まれ、72年横浜国立大学経済学部卒業、74年一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了、77年同博士課程単位取得。同年同大学経済研究所講師、81年同助教授、90年同教授。ロシア科学アカデミー中央数理経済研究所名誉博士。専攻は、比較経済システム論、ロシア経済論、計量経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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