内容説明
一八〇五年夏、ペテルブルグ。上流社会のパーティに外国帰りの奇妙な青年ピエールが現れる。モスクワでは伯爵家の少女ナターシャが名の日の祝いに平和を満喫。一方従軍するアンドレイ、ニコライらに戦火は迫り―対ナポレオン戦争を描いて世界文学史に輝く不滅の名作!新訳。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケニオミ
10
読まなくてはいけない本№1として君臨し続けて久しい小説、高校の頃読んだのですが、やはりあまり楽しむことができなかった作品です。偶然図書館でワイド版を見つけ、とうとう踏ん切りをつけて読むことにしました。何度も挫折している「失われた時を求めて」のように「今回もだめかも」感は今のところなく、順調に進んでいます。ピエールは、アンドレイは、ナターシャはこれからどうなるんだろうと、少しワクワクしてきています。この調子であと5冊行きたいものですが、本作の内容のように、山あり谷ありになるのでしょうか? 頑張ります。2014/10/02
ひー
2
ロシア文学というと、長くて重いイメージでしたが、意外にも(訳のおかげもあるかも)軽いタッチで読み進めれました。明治の日本文学より読みやすいです。 ~伯爵とか人の相関が頭に入らず、何度も巻頭の人物図に戻りますが、そこさえクリアすれば大丈夫です。一巻では「戦争」のシーンでも重さはなかったです。2015/08/23
小皿
1
歴史には残らない、名もなき誰かの生きた時間、その一瞬一瞬の密度みたいなものを感じた。この物語の架空の人物たちと同じく、もう死んでしまった過去の誰かも、現在の私も、いつか忘れられてしまう、些細で決定的な瞬間を生きてるんだよな、と思った。当たり前だけど。2023/01/09
hrurururu
1
読みたいと思いつつ何度か挫折している本作ですが、このバージョンはとても読みやすい!訳者の注意書にあるように人の名前を統一してくれてることが良いのかも。時代背景、ロシアの習俗を説明してくれるコラムも助かる。あと5巻あるけれど楽しんで読めそう。2016/12/22
怜
0
ワイド版、丁寧な説明のおかげで初のロシア文学だったが、割と調子よく読み進めることができた。この作品はとてつもなく長いことで有名だが、それで挫折してしまったような人も、この本だと読みやすいのではと感じる。2020/01/13