内容説明
不屈の意志と教養に加えて底知れぬ財宝をもつモンテ・クリスト伯は、人々の賞賛と感嘆をよそに冷やかにすべてを予見し、巧みな変装を用いて計画を着実に進めてゆく。仇敵ダングラール、モルセール、ヴィルフォール三家の運命は彼の掌中に握られている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ずっきん
63
さあさあ、盛り上がってまいりました。エデの告白。影が薄かったフェルナンに掴みかかろうとするダンテス。だがしかし、息子のアルベールは!? そしてヴィルフォールの娘ヴァランティーヌは!? と、200年前のパリの方々は心中穏やかでなかったことだろうな。誰の幸不幸を願うかの議論を読み手に巻き起こす、大デュマならぬ鬼デュマ最高♪2024/03/02
きょちょ
26
ヴィルフォールは、モンテ・クリスト伯を怪しみだす。 しかし、モンテ・クリスト伯にとって、どうやらこれは了解済みのようだ。 その、ヴィルフォール家では、モンテ・クリスト伯が伝えた毒薬がついに使用され、3人の命が失われる。 そして犯人は、ヴィルフォールの娘と医者から告発され、ヴィルフォールは苦悩する。 これは果たしてモンテ・クリスト伯のもくろみ通りのことなのだろうか? じわじわと進むがこの巻も面白い。 あと2巻しかないのが残念。 ★★★★2017/09/26
みっぴー
26
〈モンテ・クリスト伯5/7〉今回は検事総長ヴィルフォール家に不幸が訪れます。かつて彼の手によってダンテスは牢獄に入れられたわけでして…何の罪かも知らされず、裁判も開かれずに小舟で牢獄に連れていかれるシーンを思い出さずにはいられません。しかもそれがヴィルフォール自身の保身のためだったとあれば、身から出た錆と言わざるをえません。伯爵の出番は少な目かな?あと二巻で終わりかぁ2015/12/31
アイカワ
6
それにしても真に迫る復讐をなかなか始めないものだ。残り二巻で、この上更に脇道の方が劇的な展開になっているのだが、伯爵、貴方の方はどうするおつもりなのですか。2017/07/11
ナツメ
4
神様の言うとおりと言いますか、神様改め伯爵の思い描いた通りにどんどん物事が進んでいきます。伯爵の復讐の範囲はどこまでなのでしょうか?ヴィルフォール夫人やダングラール夫人を堕としていきますけど、アルベール子爵やユージェニー嬢も復讐範囲なのでしょうか?そしてなによりメルセデスはどうするのか。ともあれ、最後にヴィルフォールがヴァランティーヌに対して家族の愛情を見せたのは嬉しかったですね。伯爵にも聞かせたい…笑。伯爵、家族は良いものですよ……2016/04/08