出版社内容情報
王朝末期の荒廃した都を舞台に展開する凄惨な人間絵巻「羅生門」，師漱石も賞賛した，長い鼻を持つ禅智内供の内心の葛藤「鼻」，芋粥に異常な執着を持つ男「芋粥」，女をめぐる盗賊の兄弟の確執「偸盗」．いずれも『今昔物語』『宇治拾遺物語』などに素材を得たもので，芥川王朝物の第一冊として編集．（解説＝中村真一郎）
内容説明
王朝末期の荒廃した都を舞台に展開する凄惨な人間絵巻「羅生門」、師漱石も賞賛した、長い鼻を持つ禅智内供の内心の葛藤「鼻」、芋粥に異常な執着を持つ男「芋粥」、女をめぐる盗賊の兄弟の確執「偸盗」。いずれも『今昔物語』『宇治拾遺物語』などに素材を得たもので、芥川王朝物の第一冊として編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あじ
48
説法として読みました。例えば掌編「鼻」なら仏教で言う“ありのまま”、現代的に言えば“レット・イット・ゴー” でしょうか。不変のテーマを不朽の名作にたらしめる、芥川の濃厚な滋味が凝縮されていました。短編の「偸盗」は真っ黒い盗賊、真っ白い赤ん坊と母親の生命とを塗り分けていたように思います。2017/01/17
ｉｇａｉｇａ
19
羅生門と鼻は再読。やっぱり短い話のほうがユーモアと毒が分かりやすくていいなぁーと思いました。確か別の本もあった気がしたのでもっとよみたいです。2017/01/21
ひょ24
2
鼻は高校生の時以来に読んだのだけど, 共感度がめちゃくちゃ上がっていた。 コンプレックスを抱えて生きていく時間が長ければ長い程に,うっすら感じてきた脆い自尊心や人の悪意や醜さが際立って感じられるようになるのだろうか。2020/02/21
feketerigo
0
ページ数が少ないことはさることながら、収録されている話も物語調で読みやすいため、その気になれば１日で読みきることも可能。純粋に面白く、万人受けする作品だと思うので、とりあえず面白い作品をサクっと読みたいという方にオススメしたい。2015/12/04
feketerigo
0
ページ数が少ないことはさることながら、収録されている話も物語調で読みやすいため、その気になれば１日で読みきることも可能。純粋に面白く、万人受けする作品だと思うので、とりあえず面白い作品をサクっと読みたいという方にオススメしたい。2015/12/04
