人工林荒廃と水・土砂流出の実態

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  • サイズ A5判/ページ数 245p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000054638
  • NDC分類 656.5
  • Cコード C3061

内容説明

荒廃した人工林を、いかに修復し、健全に維持・管理するか。大規模な実態調査と実証研究にもとづく本書は、その難題に対処する具体的な指針を与えてくれる。林斜面から河川流域までの水・土砂移動のメカニズムを、科学的に解説した基本図書。森林管理、治山・治水、水源保全に携わる立案者・実務者は、常備必読である。

目次

1 人工林荒廃とは何か(誤解の多い人工林荒廃の問題;従来の人工林の荒廃に関する研究とその問題点;環境と森林政策;本書の構成)
2 人工林における表面流の発生(従来の人工林の荒廃に関する研究とその問題点;ヒノキ林内における雨滴の変化;樹幹流の量と分布;雨滴衝撃と表面流の発生;撥水性と表面流の発生;土壌表層で生じるバイオマットフロー)
3 表面流は河川へどう流れるか?(森林流域における降雨流出に関する従来の研究;斜面スケールにおける表面流の流出;ヒノキ林流域と広葉樹林流域の降雨流出の違い;水文トレーサを用いた降雨流出における表面流の寄与の推定;森林の種類による栄養塩流出の違い)
4 人工林の荒廃で土砂が川に流れ込む(人工林の土壌侵食に関する従来の研究;森林の状態と土壌の変化;雨滴侵食のメカニズムと森林における雨滴侵食の実態;人工林斜面の土壌浸食;放射性降下物を用いたヒノキ林における土壌浸食量の推定;放射性降下物を用いた河川浮遊土砂の起源推定)
5 これからの流域森林管理に向けて(流域森林管理の歴史と現状;森林政策の現状と森林管理;下層植生に配慮した森林管理の試み;人工林管理においてなぜ下層植生が必要か;流域森林管理と市民参加)

著者等紹介

恩田裕一[オンダユウイチ]
1962年生まれ。筑波大学大学院生命環境科学研究科准教授。水文地形学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃんさん

0
専門書なのでさすがに難しかったが、現在どのような研究が各地で行われているのかがわかった。最後の第5章は人工林での問題点が一般の人にもわかるような感じで書かれていたのでぜひ読んでいただきたいと思った。2012/10/17

- reinbeaver

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章立ても説明もわかりやすく、この分野に詳しくない人でもスラスラ読める。非常に良くまとめられている。2020/03/19

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