出版社内容情報
岩波ブックレットは,反核を掲げて立ち上った作家たちの声で幕をあげ,このシリーズをスタートさせた.作家たちの行動は持続し,欧米,アジアへと,国際的に結びあい拡がった.その輪の中から作家たちが主張するものは何か.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
52
2018年382冊め。1982年の「核戦争の危機を訴える文学者の声明」より。本文中で西アフリカの詩人マジン・クネーネが原爆について「アフリカ人民の利益を無視して資源を搾取するということと切り離して考えるわけにはいきません」と語っているのが印象的である。アフリカから見た原爆という視点は初めて読んだかもしれない。2018/07/25
しんすけ
2
平和運動は必要なものだが、一過性の要素を常に持つとぼくは思う。なぜなら平和を阻害するものが生きている限り平和運動の目的が実現することが無いを知るからである。二次被爆者のぼくではあるが、単純に原爆を批判するだけで良いのかという疑問が脳裏から消えない。それは被害者である以上に、生存者の戦争責任という重さが放つのではないか。本書で、マレーシア人イスマイル・フセインは、原爆投下時の心境を、「長い間のマレーシアの苦しみがこれで終わって、戦争から解放されたという興奮がマレーシアの村々を駈け巡ったのです。」と語る。2015/05/30
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