出版社内容情報
後深草院の寵愛をうけ,奔放に過ごした宮廷生活,出家回国の旅,そして院の死に接し裸足でひつぎの後を追う激情.矜持をたもちつつ一途に生きた半生を書き綴り,その生の意味を問いつづける作者の姿を明らかにする.
目次
第1講 後深草院と雪の曙
第2講 後宮生活
第3講 出家後の旅
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
syota
31
鎌倉期の日記文学である『とはずがたり』について、原文を引用しつつ内容や背景を解説している。予備知識ゼロの作品だったため、とっかかりを求めて手にとった。読んでみて、男女の肉体関係に対する寛容さに驚く。禁欲的な儒教が普及する以前は、こんなにもおおらかだったのか。ただそれにしても世紀末的退廃の色が濃く、王朝文化の黄昏を感じさせる。作者の二条は一見はねっかえりで無節操な女に見えるが、時代背景や境遇を考えると同情すべき点が多い。美人なのに後ろ盾がないため、男どもにもみくちゃにされてしまったのが哀れだ。2017/08/07
小町
0
『とはずがたり』訳文付原文を探したら、ないもんですね。 岩波や講談社の学術系文庫でならあると思ってたのですが(求む!) 解説付訳文(原文もチョコチョコ出てくる)なので、分かりやすい。2006/12/31
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