出版社内容情報
「アイヌの結婚式」「周防猿まわしの記録」――.特攻隊で生き残った筆者は,今日まで30年間,日本列島をくまなく歩き,80本以上の映像作品として残した.彼の人生と作品群を通し,伝統の生活文化の豊かさを見直す.
内容説明
「アイヌの結婚式」「周防猿まわしの記録」―。特攻隊で生き残った筆者は、今日まで30年間、日本列島をくまなく歩き、80本以上の映像作品として残した。彼の人生と、全国各地で海外で熱い注目を浴びている作品群を通し、伝統の生活文化の豊かさを見直す。
目次
個―孤独からの出発
道連れ―社会の激動
民族―アイヌに導かれて
壮絶―体の中に伝えられたもの
連鎖―疎外されたもののつながり
生活―海/山に生かされて
文化―人間の深い合理性
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
78
2016年975冊め。アイヌに代表されるような日本における民族文化の記録映像を撮り続けた著者の記録。雪深い山奥の集落、対馬の祭り等々。リタイア後の移住もそうだが、若者の農村や離島への移住も聞かれるようになった昨今、文化をどのように守り伝えていくかという視点が重要になってくる。2016/11/07
壱萬参仟縁
24
山間集落で大事に保管されている 神々の神面。 集落の精神的シンボル。 伎楽面風、能面風、いろいろ(15頁)。 昭和時代の日本の農村像。 平成時代はさらに過疎化に拍車。 これから限界集落は増えるが、 だからといって、撤退の農村計画 だけでは事態は開かれない。 T型集落点検法も一理ある。 Uターン者の可能性があるためだ。 そして、都会人が維持の担い手 になることもできる。 外国人が忘れていたことを 思い出させてくれるかもしれない。 そんな新しい価値を日本文化の 再生に活かす道を考えてほしい。 2014/05/13
新田新一
8
この岩波書店の岩波ブックレットのシリーズは良い内容のものが多く、時々図書館で借りて読んでいます。自分が知らなかった社会や歴史の問題が簡潔にまとめられており、勉強になります。本書は、日本の辺境で生き続けている人たちの姿を撮り続けている民俗文化映像研究所の活動の紹介です。利益を出すことよりも貴重な暮らしの記録を取り続ける姿勢に、頭が下がる思いです。ありふれた芸能だと思っていた猿回しの伝統が一旦途切れて、関係者の努力で復活をしたことを、本書を読んで初めて知りました。2023/08/27
Tomoya Sugitani
2
再読:いつでも読めるようそばに置いている本の一冊です。2012/07/26
samandabadra
2
このような人の努力が合って、日本の昔を伝えるビデオアーカイブができているんだなあ。2010/10/30
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