出版社内容情報
日本文化のシンボルとして重要視されるコメ.コメを媒介とする交流の諸相を歴史的に分析し,日本人がどのように自己認識を形成してきたかを浮彫りにする.文化人類学の視点から展開するユニークな日本文化論.
内容説明
コメは、いつごろから、どのようなかたちで日本文化のなかに根づき広まったのか。日本人がコメに象徴させてきた共通の認識、信仰、美学、神話とは何か…。本著では、コメを手がかりに、日本人および日本という国の自画像、アイデンティティの形成過程を古代から現代にいたるまで歴史的に分析し、社会、文化、日常生活の営みの中から抽出してみせる。
目次
第1章 「自己」の隠喩としての食べ物
第2章 今日の米および稲作農業
第3章 主食としての米―米は日本人の主食か?
第4章 日本人の宇宙観と米
第5章 米の象徴的価値
第6章 「自己」としての米、「わが国土」としての水田
第7章 米によって語られる「自己」と「他者」
第8章 隠喩としての食物―比較文化的考察
第9章 象徴「行動」と歴史的変化―自己、民族主義、国家主義
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- 和書
- 香名とともに十七年