出版社内容情報
日本植民地下の朝鮮で,日本に積極的に協力した「親日派」が解放後も勢力を振るい続けた.このような非理がなぜ許されていいのか.在日半世紀の作家が,自らにかけられた転向強要をも振り返りつつ描く,魂の叫び.
内容説明
植民地時代、日本に積極的に協力した「民族反逆者」を、韓国では「親日派」と呼ぶ。その「親日派」が、植民地からの解放後半世紀にもわたって政治権力を握ってきたのが、韓国の現代史だった。なぜこのような非理が、かくも長く続いてきたのか。韓国において転向とは何なのか。在日の作家が、半生を振り返りつつ、魂をこめて書きつづる評論・エッセイ集。
目次
「親日」について
詩人が苦しむ社会
権力は自らの正体を暴く
再訪を拒まれて
指紋押捺と警察
在日を生きること
「朝鮮」と教科書検定の観点
侵略の戦後処理ないまま
これでもフェミニスト願望
芸術と政治
カンボジアの次はどこへ行く〔ほか〕