出版社内容情報
夫が緊急入院し、大手術を受けた。そして、在宅介護へ。「老老介護」に直面した著者が描く体験録。
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老いのレッスン本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
98
昭和一桁企業戦士の『昔の夫』を介護する、こちらも働く女性『なかなかの妻』の所謂介護記録。夫婦間のことだけではなく、他人事ではない内容だった。妻・典子さんに100%共感は出来ない私ではあったが(汗)夫が病を持った時、妻が背負うあれこれは典子さん世代は?世間とか社会だったりを気にしてしまう(外野は黙ってて!)で、肝心の医療関係はちょっと酷い現実がそこにあり、この先の日本の問題だろう。老いた両親に関わる娘たちの存在が希薄なのはそう云う親子関係だったからなのだろうが少し寂しい。老々介護そこまで来ているのだ。2015/11/16
おかむら
40
老老介護実録。著者は介護問題に詳しいノンフィクション作家だそう。でも自分がいざ介護する身になるとこんなに葛藤が。家族を顧みなかった昭和型企業戦士の夫への愛憎が赤裸々。この年代の夫婦ってこういうパターン多そう。っていうか長年夫婦やっててどんどん愛情がマシマシのラブラブ老夫婦って実はそんなにいないのでは。あゝ我が家も20年後にはこんなになってしまうのかー。やだー。あと老夫が老妻の介護をするのはちょい美談みたいな扱いであるのに対して逆に老妻が老夫の介護するのは当たり前で褒められもしないってのがなんだか癪だ!2015/12/12
プクプク
14
健康が取り柄だったと語る夫が緊急入院、緊急手術、そして介護につながる体験記。昭和一桁生まれの夫たちだけではなく、我が家も同じようなものだ。葛藤を沖藤さんらしく的確に表現してくれた。こんな風に感じてイイんだ〜安心した。ちょっとした言葉に傷つき、悩み、励まされる、そんな介護の日々を素直に綴られていて老々介護のホンネを代弁してくれている。2015/10/20
めえめえ
12
家族に高圧的で全く優しく無かった夫が病気になった。それは老妻の健康管理が悪かったからと言われる世の中…著者は介護保険制度を詳しく知るプロで、普通の人はここまで完璧な介護サービスを組むのは難しいし、行政の言いなりで何も疑問にも思わないでしょう。読んでいて何故この夫にここまで尽くすのかと思いましたが、その理由は最後の章にありました。2019/12/03
あび
12
かなり苦労されたようで、読んでいて色々と介護の大変さが伝わった。病に倒れることは仕方のないことだけれども、それの原因が過去の不摂生であるという事実は何とも言えない。自分が辛いだけでなく周囲まで巻き込んでいってしまうので、健康管理は大切だ。夫の不調は妻の管理不足との見方をする人たちがいるのには驚いた。また個人病院の医師たちの腐った態度にも腹がたつ。結婚における親との付き合いの難しさもよく分かった。学びの多すぎる書であった。ありがとうございます。2016/10/07
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