出版社内容情報
ルネサンスからロシア革命を経て現代まで500年間の社会と,その社会が生み出した社会思想を跡づけつつ,人間の社会的解放という現代的課題に迫っていく.第I部人間の解放,第II部民族の解放,第III部階級の解放.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ex libris 毒餃子
9
社会思想史という学問ジャンルは社会学と経済学にまたがっているジャンルですが、これは社会学のウェイトがでかいです。ルネサンス期から発刊時期までの思想史を「社会」をどのようにとらえているか、という点にフォーカスして論じしているが哲学者から社会学者や経済学者までを範疇にしている。古い本(訳文が今と違う)だと思ったが異常に詳しいので、これを足掛かりに社会思想史を勉強するのは全然あり。2025/02/09
Yoshito Tsujii
1
ルネサンスから第一次大戦までの約400年間を人間の解放、民族の解放、階級の解放という3つの軸で 社会思想史をまとめてある。 特に階級の解放のなかで、社会主義、資本主義さらに帝国主義をマルクスの思想を中心に読み解いている。2013/06/24
ゆうき
1
社会思想を考えるというこは、そこで生きる人間を考えることだ。封建社会から宗教革命を経て資本主義そして共産主義へ思想の転換と個人主義から超個人主義、民主主義から全体主義、自由競争から統制主義へ、合理主義から非合理主義へ、そして自由主義から社会主義へと変化していく。その思想の中で人間の開放、階級の解放、民族の解放と常に人間を解放されていく社会の中で人間はどのような社会で生きるのかが幸せであるかという答えのない社会の中で生きる個人であり大衆でもある人間の闘争の歴史でもある。2011/10/03