出版社内容情報
ディドロと18世紀啓蒙の現代性に迫る論文集.既成価値のラディカルな転倒から新たな価値の模索へと大きな振幅をみせるディドロ内面の深層に光を当てた前篇と,集団的事業『百科全書』に思想運動を読み解く後篇から成る.
目次
1 一八世紀フランスの言語論
哲学者たちの小説
『ラモーの甥』の対話のひとつの解釈
史実からユートピアへ
曖昧さの領域
『ダランベールの夢』三部作の言外の主題
2 啓蒙思想と『百科全書』
批評の原理の転換
一八世紀フランス『百科全書』の日本観
『百科全書』の項目《美》におけるディドロの美論
一八世紀ヨーロッパ思想史への視座