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出版社内容情報
当代一流の文献学者・法学者・言語学者でもあったグリム兄弟.これまで論じられることのなかった側面に,文学,法学,言語学,心理学等の分野の第一人者達が鮮明な光をあてる.グリムの全体像を描きだす初めての試み.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
17
小澤俊夫さんのお名前があったので手にとった本。他4名の専門家が書かれているので、素人にはかなり難しく感じてしまいました(;^_^A 昔話の中の残酷さ(よく殺されるとか)を問い、ラストが書き換えられている本も多々あることを感じていましたが、なぜ残酷なのかということが書かれていました(河合隼雄さん)。グリムと日本の昔話の比較などなるほどなお話も書かれていました。2020/12/19
K.H.
2
グリム兄弟と来たらメルヒェンであり、辞書であり、グリムの法則。それから、ゲッティンゲンの七教授事件。この辺まではうっすらと知っていたけれど、法学徒時代の師がかのザヴィニーだったこと、初期の語源研究をシュレーゲル兄にこてんぱんにされていることなどは、読んでいて「へぇ〜」となった。論文の質にバラつきがあるけれど、白眉は最後に収録されたレレケの論文。内容は今日では常識とされることなのだろうけど、どのような誤解があり、それをどのように解いたのか、筋道立てて論証されている。古い本だけれど読んでよかったと思う。2021/09/19