内容説明
終戦後もまだ軍国切手は使用され、樺太では戦闘が行われていた。そして、台湾、朝鮮等の旧外地や戦地では…。新たな視点から戦後史を説いた注目の書。国家の終戦は玉音放送によって国民に知らされた。しかし、国内だけでなく、海外にいた日本軍将兵や、満州、朝鮮、台湾など旧外地にいた人々にとっては、別の次元で、戦争はまだ終わっていなかった。国家の終戦からこぼれ落ち、歴史書にも記されていない、混乱と苦難に満ちたさまざまな「終戦」のかたちを、明らかにする。
目次
第1章 占領軍がやってきた
第2章 コミュニケーション・ブレークダウン
第3章 私は貝になりたい
第4章 斜陽・軍国切手の場合
第5章 ソ連参戦のもたらしたもの
第6章 沖縄・日本の中のアメリカ
第7章 台湾・光復の虚実
第8章 朝鮮半島・分断国家の誕生
終章 終わらない戦争・原爆切手騒動顛末記
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
67
終戦になっても、すぐに全てが変わったわけではなく、先の読めない日々が続き、国内はもちろん、植民地だった地域はなおさら混乱を極めた。今日まで保存された当時の郵便物からその様相をさぐり、大衆の目線から社会の動向をてらしていく。政治の指導者たちが、まるで人々を道具のように翻弄していることが、郵便物に残された痕跡からもうかがえる。同時に植民地として支配した地で、日本人自身も上から目線で接していたことを忘れてはなるまい。海外の人々が、当時どのように日本を見ていたかもわかるほどに、手紙・ハガキは歴史を雄弁に語る。2020/01/04
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