内容説明
DVDや衛星放送が普及し、あらゆる“埋もれた名作”が発掘、復刻されている21世紀。しかしその片隅では、存在のみ知られながら、いまだ決して目にすることができない一部の作品群が、ひそかに語り継がれ続けている。これらの物語は、いったいなぜ「封印」されてしまったのか?誰が、いつ、どこで、「封印」を決めたのか…?大学生時代、ネット上での酒鬼薔薇聖斗の顔写真公表の動きに関わった経験も持つ著者が、戦後の特撮、マンガ、ゲームを中心に、関係者の証言を徹底的に集め、その“謎”に迫る。必読の新世代ルポルタージュ。
目次
第1章 闇に消えた怪獣(『ウルトラセブン』第12話「遊星より愛をこめて」)(消された思い出;ある中学生の告発 ほか)
第2章 裁かれない狂気(『怪奇大作戦』第24話「狂鬼人間」)(「傑作」か「封印」か;1人歩きする噂 ほか)
第3章 忘れられた予言(映画『ノストラダムスの大予言』)(裏切られた終末;被爆者の抗議再び ほか)
第4章 禁じられたオペ(『ブラック・ジャック』第41話「植物人間」、第58話「快楽の座」)(「漫画の神様」の隠された遺産;差し替えられた単行本 ほか)
第5章 萌える行政(“0157予防ゲーム”)(自分が当事者に;出し抜き合う新聞 ほか)
著者等紹介
安藤健二[アンドウケンジ]
1976年、埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。産経新聞記者を経て、現在、フリーライター。『封印作品の謎』がデビュー作
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
山田太郎
33
写真とかが多ければもっと面白いと思うけど、この本の性格上それは無理だもんな。根が真面目な人なんだろうからなんか資料読んでる気がしてくる。あんまりちゃちゃ入れるもんでもないだろうから難しいところではあるんだろうけど。この作品が好きで好きでしょうがないみたいな人が書いた方が面白くなりそうなんですがそれもそれでどんなもんだろうかととりとめなく思った。2013/03/30
Machida Hiroshi
14
本書は、封印されてしまい、表に出られなくなった特撮作品、マンガ、ゲームの関係者を探し出して取材を重ね、封印に至る経緯や様々な理由を浮き彫りにした良質のルポルタージュです。面白くて一気に読んでしまいました。封印作品の謎の多くは、被爆者や精神異常など差別問題に関わることだというのがよく分かりました。著者は元新聞記者だけあって、きちんと取材をして、その情報からつてをたどり、次第に真相に迫っていきます。時には業界のタブーや犯罪が絡んでくるような危ない世界にまで踏み込んでいて、その探求心が凄いと思いました。2016/10/07
たくのみ
12
ビブリア5巻第2話、万能鑑定士Qのネタ本。表現の仕方で「不快にさせる」「差別につながる」として封印されてしまった漫画やドラマ。映像や絵だから、理由もわかりやすいし、いってい納得がいく事例と思っていた。でもこの本での安藤さんの掘り下げ方は執拗であり過剰ともいえる追いかけ方、もうこのくらいでいいんじゃないと思った矢先に突きつけられる、新たな真実。封印されたがために、開ける楽しみが増えたともいえる。2014/02/04
ナポリタンに牛乳
8
私はどんなお話だったかと興味を持って手に取ったのだけど、内容はタイトル通り”謎”に重きが置かれてる。著者の「いったい、どちらが正しいのだろう」の言葉には驚き。青臭すぎるよ~。著者の様な方が封印作品を生み出すきっかけになってるのではないだろうかと思ったり。著者の元上司の「でも、それのどこが問題なの?」が大人対応かと。謎って言ったって所詮ビジネスだしね~。特定秘密保護も「誤解を招く恐れがあるので」だけで保護されたりするかな。2015/11/22
とろろ
8
様々な理由から封印された書籍・映画・ドラマ・ゲームを地道な取材によって、作品が封印されるまでの経緯を明らかにしたルポタージュ。世の中に出された作品が何故、はじめからなかった事にされてしまったのか、一体どんなマズイことを仕出かしたんだろう…興味津々で読みはじめた。封印作品はその表現により様々な方面からの抗議や苦情で封印に追い込まれていた。その表現を通して訴えたいこともまとめて…。視聴者や読者はまず作り手側が作品を通して訴えたいことよりも、表現される事柄に目がいってしまうからこういう問題が出てくるか(続く)2014/01/28




