内容説明
仙道とまゆ、ユーリーの乗った飛行船が、音楽祭を数日後にひかえた芸術の都・月の古都に不時着した。そこは利き蜜師の権威が通じない特殊な町だった。一行は飛行船の同乗者である琴の名手・エイラの館に身を寄せることになるが、そこに漂う重く異様な空気が仙道を戸惑わせた。大祭の日、まゆはユーリーの影に潜む銀黒王に気づく。そして訪れた対決の時。まゆが選び取った手段とは…。迫力のスケールで描かれる利き蜜師の物語第三話。
著者等紹介
小林栗奈[コバヤシクリナ]
1971年生まれ。2015年、第25回ゆきのまち幻想文学賞長編賞受賞。2016年『利き蜜師』で第三回「暮らしの小説大賞」出版社特別賞を受賞し、『利き蜜師物語銀蜂の目覚め』(産業編集センター)として刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mocha
89
今回は、飛行船が不時着した月の古都で、琴の宗家の御家争いに巻き込まれる。銀蜂の不穏な気配も漂う中、この街から無事に出ていけるのか?まゆの大胆さにハラハラしつつ、言葉をなくした少年ユーリーの行動からも目が離せない。飛行船乗りのイリヤの存在が爽やかでいい。2019/03/08
hirune
74
過保護なお師匠の仙道は 今回も思惑のかなり上を行っちゃう まゆに翻弄されっぱなしですね!毒を身の内に取り込んでも 浄化できるくらい大きな器ということなのかなぁ、まゆは。そのうち師匠の仙道さえ救っちゃうのかもね?でも危なっかしくてドキドキしちゃいますよ。仙道と月花の寿命も縮まるかも…あら、不老不死だっけ 彼ら😅2019/03/14
ままこ
68
これまでのことが繋がり一気に物語が動き始めた。まゆに大きな変化が起こり仙道にも変化が起こり始める。好奇心旺盛で頼りになりそうなサラの兄イリアも登場し、ますます今後どうなっていくのかワクワク。2017/12/12
山本真一郎
63
読了。利き蜜師シリーズの3冊目。漸く読む事が出来た。ここに来てすっかりこの物語の世界観にハマっている自分を自覚する。偶然か必然か、師の仙道と出掛けたまゆが、銀黒王が居ると思われている月の古都に降り立つ。利き蜜師の権威が通用せず銀蜂を忌む事なく受け入れる街。そこで開かれる音楽祭と、千年の古から伝わる琴「西風」。ワクワクする様な舞台装置と共に読み応えは十分。そして気になるラスト。まゆが今後どうなっていくのか気にならない筈がない。最早続きを読むのは決まった様なものだとしても、さていつ読めるだろうか。待ち遠しい。2018/01/12
りょうこ
57
4巻がラストという事でどうしても先が気になって思わず3巻、4巻が同時購入。この世界観好きです!シリーズ終わってしまうのは残念ですが残り1冊、楽しみに読みたいと思います!2018/05/28