光人社NF文庫<br> 沖縄 悲遇の作戦―異端の参謀八原博通 (新装版)

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光人社NF文庫
沖縄 悲遇の作戦―異端の参謀八原博通 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 426p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784769822189
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

内容説明

戦後、米軍から最大の評価をうけた沖縄守備隊の戦い。その専守持久戦を主導した高級参謀八原博通大佐―軍首脳部の攻勢一辺倒の重圧の中で、孤立しつつも冷静、合理的な判断を下した作戦主任の戦略思想とはなにか。陸大に最年少で入校、米国留学の経歴を持つ男の真実の姿を、沖縄戦の全貌とともに描く話題作。

目次

青雲の志
参謀将校の道
タイ・マレー潜入
左遷
沖縄へ
育つ悲劇の種
決戦から持久へ
戦雲迫る
米軍上陸
鉄と血の闘い
敗亡
脱出
苦渋の戦後

著者等紹介

稲垣武[イナガキタケシ]
昭和9年、埼玉県に生まれる。京都大学文学部西洋史学科(技術思想史専攻)卒業。朝日新聞社入社、「週刊朝日」副編集長を経て平成元年退社、フリージャーナリストとなる。「悪魔祓いの戦後史」で第3回山本七平賞受賞
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kawa

35
(再読)近々、沖縄旅行の予定ありと、14歳の少年の沖縄戦を描いた吉村昭氏の「殉国 陸軍二等兵比嘉真一」読了したので確認の意味で再読。陸軍参謀本部そして現地参謀たちの腰の定まらない戦い方にため息。この国民性は、今も綿々と引き継がれているという指摘はさらに怖い。首里第32軍司令部壕、ハクソー・リッジ、敷数高地、シュガーローフ、平和記念公園(摩文仁第32軍司令部終焉の地)は、是非訪ねたい。2023/04/06

kawa

35
沖縄は結構行っている。これからも訪ねるチャンスもあると思うが今までと同じ気分では訪ねられない。戦跡を訪ねて日米の犠牲者に黙祷を捧げたいものだ。筆者は「日本人の性格は、ひと言で言えば弱い。…一見強いようであるが、その強さは感情的、衝動的傾向のものであって、その結果は、いつの間にか方針、目的を忘れて…枝葉末節に熱中し局所に拘泥する」と。主人公の八原氏はそこに抗い結果を出した(罪もあると思うが)先人だが、この日本人の性癖を何とかしなければ、立派な「平和憲法」があっても惨禍は繰り返すかもと暗い気持ちになる。2022/10/06

wei xian tiang

3
戦前の日米交渉からしてそうなのだが,ルソン戦の帰趨,戦争末期の本土決戦・沖縄戦の位置づけにしても,「両論併記」「もう一派の顔を立てる」的なその場しのぎの調和策がことごとく裏目に出ている。上級司令部の方針の動揺に振り回される32軍幕僚,その中で戦略なき場当たり的な戦術転換に論理的に反駁し,孤立する八原の姿は哀しいが,既視感を感じる。2020/02/29

ゆいと

1
決戦か持久か、戦略の選択肢を通じて、日本人の思想・行動様式を学べる良書。沖縄戦の概要をつかむ上でも非常に有用。「(死を美徳とする)葉隠論語の主義は一面の真理であるが、それは目的でなく手段である。任務の達成を忘れた死は無意味」とは、困難な状況におかれたときに肝銘したい一文だった。2019/04/15

bf

1
名作だと思うが、あとがきで展開された論理検証が荒唐無稽でクソ。とってつけたようなやっつけ仕事的駄文であるなら、ないほうがよろしい2014/05/29

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