内容説明
生か死か、二者択一の究極の〈死闘の海〉で、伐折羅大将さながらに忿怒の面を上げて突進する名もなき兵士たちの人間ドラマ。奔騰する弾雨の海を、艦も人も阿修羅の如く行く不退転の書。
目次
憤怒をこめて絶望の海を渡れ
愛しの「雪風」わが忘れざる駆逐艦
地獄の海に記された「夕雲」奇跡の生還記
ソロモン特急「早潮」ダンピールに死す
誇り高きオンボロ駆逐艦「神風」電探戦記
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ターレットファイターP.92提督
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この本のタイトルがすごく好き。2015/01/07
とく
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駆逐艦戦記。元乗組員の方々が戦場での記憶を記す。どんな艦隊にも『雑用係』である駆逐艦は欠かせない。よって海軍の戦うところ、必ず駆逐艦があり、話のバリエーションは豊富である。極寒のアリューシャン列島、日米の多くの艦が死闘を繰り広げたソロモン海、『餓島』と呼ばれたガダルカナル島への危険な鼠輸送、そして、戦艦大和の沖縄特攻…。壮絶な戦いの描写だけでなく、乗員数が少ない駆逐艦ならではの階級を超えた家庭的なエピソードの描写もあり、乗組員たちのリアルな生きる姿を感じることが出来た。2014/08/29