内容説明
厚木空叛乱の終末を迎えた8月21日、厚木を飛び立った一機の零戦が、真一文字に、東京湾へ突っ込んで改田中尉死し、さらにその夜、飛行長山田少佐もまた愛する妻と毒を呷って死し、また熱血の増田中尉も、それから10年をへて、自らの命を断つ。多くの謎を秘めた事件の当事者たちの傷痕を、白日の下にさらした感動のノンフィクション。
目次
第1章 ある青春への訣別
第2章 小園との絆は深く
第3章 鎮魂のたたかい
第4章 崩れ落ちる牙城
第5章 燃える夏の空へ
第6章 破局なき愛の終焉
第7章 大義に生きんとして
第8章 秘められたる傷痕
終章 報われざる戦いの末に