PHP文庫
御伽草子―妖かしの宴〈3〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 443p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569576473
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

出版社内容情報

お伽話をモチーフに描く世にも不思議な物語。

日本古来のお伽話、世界の説話・童話の類をモチーフに、気鋭のホラー作家陣が人間社会の歪みに潜む恐怖を見事に描出した傑作短編集。

古来の説話文学には人間社会の歪みが見事に捉えられている。本書はお伽話や童話に秘められたその歪みに潜む恐怖を、気鋭の作家9人が独自の世界で描き出す傑作短編集である。

▼収録作品は、<羽衣伝説>をモチーフにした今野敏の「カムイコタンの羽衣」、中国故事を歴史ホラーとして描いた狩野あざみの「枕中記」と秋月達郎の「蜃気楼」、<かちかち山>と<瓜子姫>に材をとり、日常の恐怖を抉り出した久美沙織の「わたしはうさぎ」と橘薫の「百日紅の家」、<絵本百物語・桃山人夜話>から「小豆洗い」を描く京極夏彦、<浦島太郎>をもとに井沢元彦が描くミステリー「乙姫の贈り物」、ホラー小説界の気鋭、平山夢明と友成純一は、グリム童話をもとに「ニコチンと少年」、人面疽をテーマに「狂鬼、走る」を描く。さらに監修者・水木しげるの名作マンガ「雨女」も特別収録。

▼バラエティーにとんだ内容で、各々の作家の世界が存分に愉しめる作品集である。

●カムイコタンの羽衣 
●枕中記 
●わたしはうさぎ――かちかち山 
●小豆洗い――巷説百物語 
●雨女 
●乙姫の贈り物 
●狂鬼、走る――人面疽 
●C10H14N2(ニコチン)――乞食の老婆 
●百日紅の家――瓜子姫 
●蜃気楼

内容説明

語り継がれる説話文学に秘められた人間社会の恐怖。現代に暮らすあなたの生活の中にも、ホンの僅かな隙間を見つけて恐怖は潜んでいます。周囲との関係は良好ですか?心に油断はありませんか?―本書は「浦島太郎」「かちかち山」など、昔話や伝説の類をモチーフに、気鋭の作家陣が独自の世界を描出する傑作短編集である。水木しげるの名作マンガ「雨女」を特別に収録。

著者等紹介

水木しげる[ミズキシゲル]
1924年鳥取県境港に生まれる。マンガ家でもあり妖怪研究家でもある。戦時中、ラバウルで片腕を失う。戦後、魚屋、リンタク屋、アパート経営などを経て、紙芝居を描きはじめ、のちに貸本マンガに転じる。代表作に『テレビくん』『ゲゲゲの鬼太郎』『悪魔くん』『河童の三平』など。1991年、紫綬褒章受章
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

芍薬

15
水木先生、監修してらっしゃったんですね。やっぱり京極さんが1番でした。(既読でしたが)2015/06/15

サキ

1
毛色は違うがどれも完成度の高い短編集。私が求めていた怖さが沢山あって、怖いもの見たさ感がおおいに満たされた一冊。怖くないものもあったけれど、妖かしの宴には違いなく。水木しげるさんの監修力にも、収録「雨女」の人間臭さを描ききる漫画創作力にも、感服しました。2019/02/07

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