内容説明
僕らは空の上から物語を始める。神様でも天使でもないけれど。笑いと哀しみをくぐりぬける三つの小さな冒険。
著者等紹介
吉田篤弘[ヨシダアツヒロ]
1962年東京生まれ。1998年より、パートナーの吉田浩美とともに、クラフト・エヴィング商会名義による著作および装幀の仕事を続けてきた。2001年、講談社出版文化賞・ブックデザイン賞を受賞。また、同商会の活動とは別に小説作品を発表
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
がいむ
33
中編3篇。吉田さんは、スープとかつむじ風食堂とか大好きなんだけど、これはなかなかイメージするところがわからず苦戦!とくに「百鼠」は私には??。タイトルになっているのにね。「一角獣」は好き。「到来」はもう少し続きを読みたい感じ。でも、お店の描写がいつもいいですね。自転車屋、ベーカリー、レストラン。2014/02/09
たまご
20
3つの物語の,第1章ばかり収められています. 多分,このままの形で第2章,第3章,と続きは書かれることはないような.ちょっと恩田陸の「3月は深き紅の淵を」最終章に似たコンセプト? 一番表題の「百鼠」(ひゃくねずみ,なんですね.ひゃくそ,と呼んでました)がファンタジーですね.雲の峰,みてみたいなー.脳内イメージ雲海竹田城跡なんですが.2018/04/26
みどり
19
現実逃避のために読書がしたいわけではないと思っていたけれど、吉田篤弘さんの本はわたしにとって現実逃避用かもしれないなと思った。祖母が昨晩亡くなった。今日は来客の対応と家事をしていたけれどその隙間時間にこの本を読んだ。読書している場合ではないかもしれないけれど、少し自分を落ち着かせる時間が欲しかった。いつもならページを開いたらすぐに世界観に飲み込まれてしまうのに、今日は全然だめで、結局夢も現実もどちらも中途半端になってしまった。もう一度ちゃんと本と向き合う。そして本を閉じた私は、今見るべき現実を見る。2018/07/26
夏
15
「四十八茶百鼠」の『百鼠』かと思いきや、まったく色は関係なかった短編集。ハンドルバーの真ん中にツノがついている自転車を拾ったモルト氏の話「一角獣」、天上の〈百鼠〉の世界の話「百鼠」、渚の誕生日の話「到来」の3つで構成されている。どの話もふわふわとして掴み所がないように感じた。一番好きなのは最後の「到来」で、渚と中村屋君の男女の距離感が良かった。二人の雰囲気とか。でも全体的にはわたしにはあまり合わなかったかな。★★★☆☆2020/11/17
K
13
短編三作品。吉田篤弘は初めてだったと思う。色んな作家がいるなあ、と思う。どの作品もゆったりめの雰囲気だったが、時折、「おっ!」と思うような表現があったりしてそれが結構面白かった。「百鼠」にて、「「本当に凄まじい力ってものは、そうやってふたつの相反するものが出会う一瞬にしか起こり得ない。つまり矛盾だよ。」」矛盾による力、反対対立の一致的なやつ。そして、三人称と一人称の関係、普通に考えて、神の視点って何だろうな。もちろん理解できるが、それは神の視点に合わせた私の視点ではなかろうか。とかね。2022/04/06




