出版社内容情報
日本美術の発展に大きな功績を残した世界的知識人・岡倉天心の全米ベストセラー『茶の本』の魅力とは何か。天心の曾孫にあたる歴史家が多角的に徹底解説する。
内容説明
明治時代に国を挙げて西洋化に突き進むなか、日本美術の発展に功績を残した岡倉天心(一八六三‐一九一三)。ボストン美術館中国・日本美術部の責任者として、東洋の美術を欧米に紹介し、一九〇六年刊行のTHE BOOK OF TEA(『茶の本』)が全米ベストセラーとなったことで国際的に知られる。岡倉天心の曾孫であり、近現代の国際関係史を専門とする著者が、国際文化交流の見地から『茶の本』をこれまでに知られていなかった視点をふんだんに盛り込んで徹底解説する決定版入門書。
目次
序章 『茶の本』の世界
第1章 『茶の本』は「茶の湯」の経典か
第2章 宗教と哲学から『茶の本』を読む
第3章 文学・演劇にみるユーモリスト
第4章 中国文化との関連
第5章 万国博覧会と日本の建造物
第6章 ガードナー夫人のサロンに集う人々
第7章 詩で詠む『茶の本』の世界
終章 黄昏
著者等紹介
岡倉登志[オカクラタカシ]
1945年生まれ。明治大学大学院政治学研究科博士課程単位取得退学。大東文化大学名誉教授。横山大観記念館評議員。専門は19~20世紀のヨーロッパ・アフリカ関係史、日本と西洋の交流史。天心岡倉覚三の曾孫にあたる。著書『二つの黒人帝国』(東京大学出版会、1987年、駿台史学会奨励賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。