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ちくま文庫
宮本常一が見た日本

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  • サイズ 文庫判/ページ数 381p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480427014
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0139

出版社内容情報

戦前から高度経済成長期にかけて日本中を歩き、人々の生活を記録した民俗学者、宮本常一。そのまなざしと思想、行動を追う。

内容説明

日本人が忘れてしまった「日本」をその著作に刻みつづけた民俗学者、宮本常一。戦前から戦中、高度経済成長期からバブル前夜まで日本の津々浦々を歩き、人々の生活を記録、「旅する巨人」と呼ばれた宮本の足跡を求め、日本各地を取材。そのまなざしの行方と思想、行動の全容を綴った。宮本が作りあげ、そして失われた「精神の日本地図」をたどる異色ノンフィクション。

目次

1(旅する巨人を生んだ島;父から受けた十カ条;民俗学者の誕生;旅のスタイル)
2(海から見た日本;庶民へのアプローチ;食糧確保の使命;山河への憧憬)
3(農業のプロとして;離島振興にかける;記録する精神;孤島のダイナミズム;地域芸能への思い)
4(路上観察者の眼;日本人が忘れたもの;官僚たちが語る宮本常一;宮本常一のメッセージ―周防大島郷土大学特別講義(二〇〇三年一月三〇日))

著者等紹介

佐野眞一[サノシンイチ]
1947年、東京生まれ。早稲田大学卒業後、出版社勤務を経てノンフィクション作家に。時代をえぐりとるようなルポや、綿密な資料調査と粘り強い取材によって日本近現代史の巨大なテーマに正面から迫る作品を書き続けている。『旅する巨人』で大宅壮一ノンフィクション賞、『甘粕正彦 乱心の曠野』で講談社ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たくのみ

14
旅人で、研究者で、オルガナイザー。民俗学の第一人者で、イデオロギーにもアカデミズムにも染まらず独自の道をすすんだ宮本さん。あまりにも巨大な足跡をたどりながら、日本の地域行政の問題点にも佐野真一さんが鋭く迫る。「サイガイをサイワイに変える」というやり方が、実は地域のためにならないという事実。震災復興予算の使い方を見ると痛感する。猿回しの会の復活の秘話や、司馬遼太郎との意外なつながりも面白かった。2015/06/23

midnightbluesky

6
佐野眞一の宮本常一への想いは置いておくとして、宮本常一がもし生きていたら、この大震災で失われてしまった東北をどのように考え、そして復興への道筋を考えてくれたのか?と思う。宮本常一が提唱したことは、ひょっとしたら、今後の復興へのヒントになるのでは?と素人なりに思った。2011/06/03

おらひらお

5
2010初版。日本中を歩き回りムラムラに入って、記録し続けた宮本常一の成し遂げたことをまとめた一冊。これからこのような人が出てくることはないだろう…。地域振興も机上ではできないことを再確認させる一冊でした。2018/03/21

塩崎ツトム

5
民俗学の巨人・宮本常一の歩いた跡を追うノンフィクション。彼の禍根となった十津川村と新十津川村、故郷・周防大島、佐渡島などを著者が尋ね、彼の記憶と記録を振り返る。付録的に掲載された宮本フリークの国家公務員たちとのトークが面白い。「わたしたちは地方に日雇いとパートの仕事しか与えられなかったんですよ」との自虐を吐露した一官僚の言葉に、ちょっと泣きそうになった。2015/01/03

yyrn

4
評判どおり、確かに良い本だった。戦前から戦後にかけて、日本各地の素晴らしさを丹念なフィールド調査で掘り起こし、辺境の地域に新たな光を当てた宮本氏の功績は高く評価されるべきものだろう。しかし、これをどうやって今の仕事に生かせというのか。上司はチャレンジせよというが、残念ながら私の頭では即答できない。でもまあ挑戦しなければな。毎朝駅で出会う無気力な高校生たちのようにならないためにも、頑張るぞお。*ただし、新年から。2013/12/25

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