内容説明
日米安保条約と日米地位協定のもと、現在の日本には一三四もの米軍基地が散らばっている。瀟洒な将校住宅、隊舎からゲストハウス、レストラン、ナイトクラブ、バーに至るまでの施設設備費用には、日本政府による「思いやり予算」という公的資金があてられており、電気・ガス・水道代だけでも年間二九八億円もの負担が生じている。米軍基地はなぜ縮小されないのか。税金はどのように使われているのか。基地周辺の地域では何が起きているのか。米軍基地の現在を追う。
目次
第1章 在日米軍基地の現況(全土基地方式;冷戦後の変化;BUR、QDR、ナイ・リポート ほか)
第2章 日本の基地のいま(“基地汚染”に蝕まれる日本列島;見えない基地;岩国基地 ほか)
第3章 思いやり予算の研究(われらの“思いやり”がつくった光景;日米地位協定の構造;金丸長官のネーミング ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
10
          
            評者は、日常的に、金丸信が提唱して今日まで相当なマネーが支出された、思いやり予算を廃止してほしいと思っている。正しい道は、軍縮であるはずなのに、移転の話しか出ない。基地でも環境破壊が行われているようだ。071頁の3次元地図では、まったく歪な領空地図に思える。自公政権ではこの問題は、深刻化してしまうだろう。市民、とりわけ、基地周辺に住む市民の声は、傾聴に値すると思う。日本人全体で基地周辺の市民の声を知る努力も必要だと思う。2013/07/27
          
        虫食い侍
1
          
            途中で読むのがダルくなって、第三章は読み飛ばした。冷戦後に起きたジャーナリズムからの異議申し立てのようなものだろう。しかし、国連軍地位協定やトリップワイヤーと沖縄負担の不均衡を真正面から問いただしたものではないので、基地周辺住民が可哀想以外の感想が湧かない。2025/09/28
          
        伊藤秀仁
0
          
            2000年の段階でこれだけの問題が提起されているにも関わらず、全く手をつけられていない現状がある。沖縄を現状を打開する為にも、「思いやり予算」をなんとかしなければならない(一つの形として)。2016/07/07
          
        


 
               
               
              


