ちくま文庫<br> 本取り虫

ちくま文庫
本取り虫

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  • サイズ 文庫判/ページ数 237p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480032041
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

一生のうちに読める本は、そのうちわずかだと思うけれど、本を読むのをやめられない。『きんたろう』にはじまり『放浪記』『贅沢貧乏』『絶対安全剃刀』『独り居の日記』『女のフィジオロジー』…こうやって群ようこはつくられる。

目次

つぶよりの人生(よれよれの『きんたろう』;五右衛門風呂の蓋と底;“にやんにやん”の意味 ほか)
手作りの生活(自然の色;永遠の悩み;ミノ村の女たち ほか)
事実は小説より…(就職をめぐるドラマ;水槽のなかの女;古典ってこんなに面白い! ほか)

著者等紹介

群ようこ[ムレヨウコ]
1954年、東京に生まれる。日本大学芸術学部卒業後、いくつかの仕事を経て78年本の雑誌社に入社。その間書いたエッセイが人気を呼び『午前零時の玄米パン』を刊行。84年退社(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

吉田あや

89
好きな作家さんの好きな本はどれも心惹かれるものや好きな本が多くて面白い。群さんの場合書評に留まらないエッセイ部分も面白いので何度読んでもまた新しい興味が広がる。それにしても小学校時代に「東海道中膝栗毛」に出会い、小4にして子供の本とは訣別しようと決心し林芙美子「放浪記」に目からうろこ体験をするなんて読書人生の早熟ぶりと充実ぶりが凄まじい。序文にかえて___の群さんの本と本棚については読書好きあるあるな悩みと結論の話で、本と自分との関係を改めて考えたり。厳選した本棚を私も目指そう。2017/01/24

カムイ

39
群さんのエッセイは好きで時々読んだりする、幼少の頃から読書を嗜む人は幅広く読んでいる、カムイには、読んでいない本がほとんどでしたが、群さんのエッセイにより読んでみたくなる本がいっぱいあった、日常の何気ないことや、本に対しての姿勢などに唸ってしまう。2020/11/25

F

21
本の蟲中の虫、群ようこさんの、目の前に立ちはだかる本の山との格闘を綴った読書エッセイ。序文の「増えない本棚」に共感し、森茉莉さんからの引用「だいたい贅沢というのは高価なものを持っていることではなくて、贅沢な精神を持っていることである」という言葉にかく在りたいと切に願った。本の精髄、その本から得た雑感を、ご本人の趣味、幼い頃のエピソードなどを交え面白おかしく綴っているのだが、本を土台に更なる世界を展開してみせ、さらに取り上げた本を読みたい、と思わせてくれる手腕が素晴らしい。ああ、また読みたい本が増えた。2011/11/17

TSUBASA

15
群さんの本エッセイ。わりと女性に絡んだ選書が多かった印象。別にそれがどうこうではなく、「世間じゃこういうのが常識のように思われてたりするけど、私はそうは思わない」とマイペースな感じが小気味好い。それはそれとして、古典は私も苦手だけど、意外にもすっとぼけた話があるようなのでそういうのはとっつきやすそう。あとは子供の頃読んで目から鱗が落ちたという森茉莉の作品はチェックしてみたいな。2021/08/22

酔いよい

9
目からうろこが落ちる楽しみを味わいたくて本を読んできたという群さん。本書は、そんな群さんの読書遍歴の一端を垣間見ることができるエッセイ集だ。群さん、小学4年生になった頃には、子供向けの本なんかを読むのはいいかげん飽きてしまったんだそうだ(笑)。それにしても、最初に群さんの目からうろこが落ちたという本が小学4年生の時に読んだ林芙美子の『放浪記』だったとはね。他にも群さんがこれまで読んできたさまざまな本たちを紹介しているのだが、中島敦の『山月記』や梶井基次郎の『檸檬』などもあって懐かしかった。2014/08/08

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