法隆寺とパルテノン―西洋美術史の眼で見た、新・古寺巡礼

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  • サイズ B6判/ページ数 305p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784396611491
  • NDC分類 702.17
  • Cコード C0071

内容説明

今日もたくさんの観光客が訪れる奈良・京都の寺々。だが、そこに残る文化財の多くが、世界美術史の中でも最高水準の傑作であることを意識する日本人は少ない。本書では、ミケランジェロやレオナルド・ダ・ヴィンチをはじめとする数多くの論文で欧米の美術史学会に名を馳せた著者が、その眼力を駆使して、奈良・京都に残された文化遺産の美術的価値を、西洋美術史上の巨匠の作品とも対比させて厳しく鑑定。日本が誇りうる傑作中の傑作を選りすぐって紹介する。従来の「古寺巡礼」書には見られなかった独自の新しい視点に貫かれ、日本人に勇気と自信を与える一冊となっている。

目次

序章 世界の中の「日本美術」
1章 日本最古にして世界最高級の傑作群―法隆寺と斑鳩の寺々
2章 ルネサンスとも比すべき天平美術の精華―東大寺と新薬師寺
3章 阿修羅から運慶の代表作まで、日本彫刻史の集大成―興福寺の諸堂と、国宝館
4章 西の京の大寺と、国宝・十一面観音めぐり―薬師寺と唐招提寺、奈良郊外の寺々
5章 京都における運慶一派の珠玉の名作群―三十三間堂と六波羅蜜寺
6章 マニエリスム美術の都・京都の真骨頂―東寺、神護寺、そして平等院
7章 見逃せない名宝を訪ね歩いて―千年の都・京都の精華

著者等紹介

田中英道[タナカヒデミチ]
1942年、東京生まれ。東大仏文科卒業後、同美術史学科卒業。ストラスブール大学に留学し、ドクトラ(Phd.)取得。文学博士。現在、東北大学文学部教授。17世紀フランスの画家、ラ・トゥールの研究を皮切りに、フランス・イタリア美術史に関する論文を、次々に発表し、本場の学会でも注目を浴びる。近年では、日本美術の世界的価値に着目し、天平彫刻、鎌倉彫刻についての精力的な活動を展開。西洋美術史の手法によって写楽の謎にも取り組み、写楽=北斎と断定する。「新しい歴史教科書をつくる会」の会長もつとめる
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