内容説明
15歳の少女、翡翠命は王家の血が流れている自分の命を狙う天孫を名乗る御真木の存在を知り、隠れ里を逃げ出す。西へと向かう彼女が目にしたのはもがき苦しむ人々の姿だった──。20代の若き才能が新しい「卑弥呼」を描き切る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はじめさん
26
やった、読メレビュー1番乗り!第10回朝日時代小説大賞にしてデビュー作。 弥生時代、大陸に祖をもつ天孫・御真木の軍勢により滅ぼされた王族。正統なる支配者が外部からの侵略者では風体が悪いーー古くからいる現住民は一族の歴史を捨て恭順せねば、全員葬られる。王族の娘、翡翠は賢老をして、治世に長けた王者でも、武力に長けた覇者でもないーーそれらを束ねる「覇王」といわしめる。天孫が支配する大和から、30年も小国の内乱が続くという修羅の国・倭(九州)への逃避行。/ 邪馬台=大和対抗だったのか! これぞ日本のキングダム!2019/06/02
rosetta
19
★★★☆☆第10回朝日時代小説大賞。27歳の受賞は最年少とか。そりゃ時代小説なんて爺さんの読む物だもんね。歴史小説ではなく時代小説。この本は更に上を行く、もはやファンタジーと言ってもいいかも。匈奴に追われ大陸から佐渡、出羽と移ってきたミマキイリヒコは長髄を滅ぼし大和に纒向の都を築き、最初に神武、後に改名して崇神と名乗る。長髄の王登美毘古の娘翡翠命は父をも凌ぐカリスマを持ちながら鏖を生き延び西に落ちる。大陸から倭国と呼ばれる大乱の続く九州に渡り後に卑弥呼となる。しかし物語は翡翠が卑弥呼になる決心をした所まで2019/08/14
にゃも
18
面白い!長髄を制圧し次第に勢力を伸ばす「天孫」であり「神武」であり「崇神」でもある御真木と、長髄の大王の娘であり秘めた力を持ちながらも今はまだ死に怯え追ってから逃れるのが精いっぱいの少女・翡翠命。ラストで漸く翡翠命覚醒!なんと、続編があるとは…早く図書館に行かねばと気持ちがはやる。神武東征と卑弥呼を絡めているところや、勝者の視点からの古事記や日本書紀と外からの視点の魏志倭人伝を意識せざるを得ないところなど、小説とはいえ「そんな見方もあったか!」と、とても興味深くワクワクする。2023/07/11
らむり
11
★★☆☆☆2019/06/27
blue sea
7
この時代の本は実は2冊目なのですが、史実とフィクションが上手く融合してたいへん面白かった。 古い時代のことなので資料が圧倒的に少ない分、歴史ロマンとして読み応えありました。2019/07/20
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