内容説明
私クリス・サイズモアは、奔放で誘惑的なイヴ・ブラック、ひっこみ思案のイヴ・ホワイト、理知的なジェインの3つの人格が交互に入れ替わる多重人格の症例として世界じゅうに知れわたった。けれども実際には、およそ40年にわたり、22もの人格たちに記憶を分断され、あやつられていた。本書は、精神医学史上有名で映画「イヴの3つの顔」のモデルにもなった重人格者が、その驚くべき病状を再現した初の自伝である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とも
3
文体は海外の自伝翻訳と同じように少々読みにくい。他人によって面白おかしく誇張されたエンターテイメントではない。今では当たり前とされている知識や個人特有のものがあり、今読んでも勉強になる。2012/12/23
hana.
1
興味を持ちながらも、ノンフィクションなどの現実的な話があまり得意ではない為にしばらく積み重ねたままになっていた本の中のひとつ。この話は一度語られたものを正す為に書かれているので、尚更に、苦手だと遠ざけていた。やはり読みやすくはないけれど、内容は興味深いと思う。しかしまぁ、一度では把握出来ないな、と言うのが第一の感想。2010/01/01
Yumikoit
1
多重人格MPDに苦しんだ先駆的症例クリス・コスナー・サイズモアの自伝的小説。2009/10/02
ooooo0000ooo
0
多重人格を持つ女性の自伝。その人格がいかにして生まれ、統合し、消失したかの流れが興味深い。このケースの人格の消失は、人の死と同等であり、彼女の頭の中では人の生と死が入り乱れていたようだ。人格は深い所で繋がっており、どの段階でも攻撃、被害、理性の役割を持っている印象。 本全体は幼児期の話が半分を占めるが、記憶が消える場合がある著者の性質から、これだけ細部を覚えていたとは考えづらい。恐らく共著者が補完した部分も多いのだろう。 いずれにせよ、このような状況に陥った彼女を支えた周囲の人々には頭が下がる思いがした。2018/05/25
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