感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
獺祭魚の食客@鯨鯢
70
番組でフランス文学者の奥本大三郎氏が出演していました。昆虫好きは養老孟司氏や香川照之氏が知られていますが、奥本さんは自宅を博物館にしてしまったほどの信奉者です。南仏のファーブルゆかりの地を訪れ、直筆の原稿を手にしたとき感激で涙ぐんでいました。 ファーブルの昆虫への深い眼差しは自然を愛でる日本人にも人気があります。 昆虫の一見賢いと見える行動はDNAに織り込まれて親から引き継がれたものだそうです。ヒトは「白紙の状態」で生まれてくるため、「教育」というプロセスがないといつまでも一人前になれません。2020/04/27
小梅
64
生と死を深く考えさせられました。あらためてファーブル昆虫記を読み直したいと思いました。2014/07/24
まさむ♪ね
23
あれはいつの頃だったか、たぶん小学生の頃だったと思う。児童版のファーブル昆虫記を夢中で読んだ記憶が蘇る。昆虫たちの不思議に粘り強くかつユニークな方法で迫ってゆくファーブルの虜となった。あのときわたしの目はどれほど輝いていたことだろう。それほど昆虫がファーブルが好きだった。ファーブルになりたいとさえ思った。原題を直訳すると『昆虫学的回想録』、昆虫たちの観察記録とともにファーブル自身の思い出も織り交ぜながら描かれる、そうこれは文学作品なのだ。完全版全10巻、読みたい、あのまぶしい記憶に目を細めながら。 2014/07/05
よし
7
ファーブルの人となりがざっくりであるが、分かってよかった。昆虫記はずっと気にはなっていたが、読まずにいたのがもったいないと思った。92才まで彼はとても真摯に自分の好きな道を脇目もふらず、走り通したのだ。アルマスでの40年間は、昆虫たちと向かい合って暮らせた「エデンの園」だった。大杉栄が愛読し、翻訳者だったとは驚き。じっくり読んで見たくなった。2019/05/12
かふ
6
『ファーブル昆虫記』奥本大三郎先生の翻訳の集英社文庫を読んだけどスカラベで挫折してしまった。最初がフンコロガシだもんなと思ってしまったのか、狩人蜂から読んでいたらもっと読めたかな。そんな自分には今回の番組とテキストは読んだ気にさせてくれて良かった。ファーブルの死生観の言葉とか、昆虫学以上に文学的だ。「死は終わりではない、より高貴な生の入り口である」ファーブルの遺言とか。火葬にしては虫たちの為にもダメだよね。日本で最初に『ファーブル昆虫記』を翻訳したのは大杉栄というのも驚いた。2014/07/29