内容説明
「判決と国民感情に隔たりがある」「裁判に信頼が置けない」という声が聞かれ、裁判官による不祥事もしばしば取り沙汰される。司法制度改革をめぐる論議でも、「国民が裁判に積極参加できるシステムを」との意見が大勢を占め、裁判員制の導入が決まった。司法の担い手である職業裁判官たちに今、何が起きているのか。法服をまとった「聖職者」たちの重責と苦悩とは。人が人を裁く現場を追い、あるべき司法の姿を探る。
目次
第1章 刑事裁判(東名高速二児焼死事件;オウム真理教事件・松本智津夫公判 ほか)
第2章 民事裁判(ハンセン病国家賠償請求訴訟;尼崎公害訴訟 ほか)
第3章 最高裁判所(ある分限裁判;十五人の判事の人選 ほか)
第4章 素顔の裁判官(抜擢判事の挫折;自殺したエリート判事 ほか)