- ホーム
- > 和書
- > 教養
- > ノンフィクション
- > ノンフィクションその他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
14
宇垣纏。日本帝国海軍中将。終戦時に日本海軍随一の攻撃力を誇る第五航空艦隊司令長官。鉄仮面とあだ名される無表情、冷静沈着な海将。そして、終戦の詔勅、玉音放送が行われたあとの1945年8月15日午後、部下を率いて特攻隊として出撃し、帰らぬ人となった男。彼が最後の特攻機として命じたのは五機の彗星艦爆ですが、残されることを嫌う搭乗員たちの声で11機が沖縄に飛び立ちます。この物語は、その影にあったさまざまな謎、人々の思い、歴史を描いたもの。これはノンフィクションの体裁を取った...ノンフィクション?2019/04/04
おもろい於間抜
5
戦争反対!。このことに尽きます。2023/05/26
TURU
5
玉音放送(終戦)後に特別攻撃として出撃した宇垣長官と彗星十一機、十八名の記録。私兵特攻と言うが、この時一緒に行った隊員の気持ちは、その時の状況、思想、時代背景を経験していない人間がとやかく言うべきではない。飛び立った彗星十一機は、特攻できた状況にもかかわらず米軍艦に一機も特攻せず撃沈している。真実は宇垣長官が「米軍艦には特攻してはならぬ。」の命令で特攻のケジメをつけたのではないだろうか。2015/02/11
アヴィ
1
戦後米軍を悩ませた事柄に自殺狂とされる一部の捕虜となった日本兵がいたことがある。日本の敗北を聞かされた彼等の行動を理解出来ない米兵は、特攻に悩まされたように苦悩したという。それらの行動の先駆けとなったような宇垣長官の終戦の詔勅が下った後の特攻出撃。本書でも言及されるが、攻撃の意図はなく、死に場所を求めての自殺行動と取るべきだろう。若い部下たちを道連れにする必要はないとの批判は確かにその通りだが、宇垣長官に中津留大尉が言ったとされる「いいんですよ長官、靖国で会いましょう」がその心境を現しているようで切ない。2025/05/14