内容説明
「純粋些末事没入力批判」「楽器?武器?生殖器?」「鍋やきうどんに気をつけろ」「コンピューターは馬鹿か」「突発性大量創作症候群」「われらが不満の初夏」「基地外に刃物というが」「馬鹿な神を持つ者の苦悩」「譫妄状態における麻雀」…。黒い笑いがこだまする。高い笑いが降ってくる。毎回改行なしの即興生演奏に、計算された毒が仕組まれた恐怖のエッセイ集。山藤章二のイラスト24点入り。
目次
裏声で歌へますか君が代
楽器?武器?生殖器?
まあこのお田中角栄は
ビール常飲期間中の夢
表現不可能な歯がゆさ
鍋やきうどんに気をつけろ
コンピューターは馬鹿か
私、工業用小市民の敵です
エリマキトカゲのサンバ
映画と芝居とオリンピック
馬鹿な神を持つ者の苦悩
エー証券投資のご案内
がほげほごほ喫煙者の逆襲
譫妄状態における麻雀
ありがたや全集無事完結〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山田太郎
41
昔買ったの本棚から出して再読。定価240円なんだけど、KINDLEで買うと464円になってるけど、そんなに値上がりするもんなのかな。山藤章二のイラスト付きで240円は安いよなと思った。2019/05/27
メタボン
26
☆☆☆ 山藤章二の挿絵つきのエッセイが毎巻月報としてついてくるとは、何とサービス精神旺盛な全集であったことか。それにしても今なお作品を出し続けている筒井康隆の執筆パワーは恐ろしい。このエッセイにその一端も垣間見えた。2021/07/21
ぺぱごじら
17
奥付を見たら昭和63年だった。20年以上我が家の本棚に居続けた猛者であります(笑)。『筒井康隆全集全二十四巻』の刊行にあたり、毎巻発売の度に月報のように書いたエッセイを纏めたもの。一回の例外を除き改行なし、三回目からは全て文章が接続詞から始まるという筒井式言語実験の名残が見えます。中身は当時の筒井さんの暮らしでみつけたあれこれが書かれていて、同じ年代を生きた自分には懐かしい(笑)。山藤章二さんの挿絵で二度美味しい一冊。表紙画像がなくて残念。2012/06/09
山田太郎
17
戸田城聖って本当にいないと思ったらいるんだ。何者かわかると売れてる理由がわかった。笑えた。2011/03/25
MIKETOM
12
筒井の全集が刊行された時、月報として書いてた文章をまとめたものらしい(詳しくは知らない)。筒井が作家として一番脂の乗っていた時期の作品だろう。とにかくやりたい放題というか好き勝手に書き散らかしてる感じなのだが、それがファンにとっては琴線にビンビン響いてきて快感の極致なのだ。レンズというものが発明された後で栽培が始まった豆にレンズ豆って名前をつけたらしい。とすれば、今後の発明発見しだいではワープロ杉、コンピューターゴリラ、コインロッカー海老なんてものが出てくるかもしれない、とかね。バカげてるけど面白い(笑)2018/05/26