出版社内容情報
ゲダラヒヒの紋章を持つ謎の女王国に乗り込んだ探検隊の前に、女王の秘宝を狙う悪党団が立ちはだかった…。
エチオピアの奥地に眠る謎の女王国アクスム。その謎の歴史を解こうとアフリカに乗り込んだ日本探検隊の前に、女王国の秘宝を狙う悪党団がたちはだかった。少年隊員の活躍で秘宝は無事だったが…。 エチオピアの高地を舞台にくりひろげられる気宇壮大な冒険ファンタジーである。 作者は草山万兎(くさやま・まと)、知る人ぞ知る自然人類学者・河合雅雄博士のペンネームである。河合氏は、名作『少年動物誌』の著者であり、「もし学者にならなければ、物語作家になったかもしれない」というくらい物語好き。その入れ込みようは、一筋縄ではいかない。少年期に学校に行かず(病気のためで、サボったのではない)読みふけった物語のエキスが、河合氏の骨の髄まで染みつき、そのエキスが惜しげもなくつぎこまれたのがこの作品、といってもいいすぎではない。まさに手練れの物語作家の手による名作である。 かつて少年であった大人たちが読めば、思わず自分の少年時代に味わった興奮がよみがえり、喝采するのではないだろうか。 ひとつつけ加えておけば、この物語はたんなる冒険物語ではない。自然人類学者・河合博士がセミエン高地で思索したレリック(残存種)の哲学がこめられている。それが物語を
内容説明
エチオピアの奥地に眠る女王国アクスム。その秘宝を狙う悪党団と、歴史の謎に果敢に挑む日本探検隊との対決。少年隊員の活躍で、秘宝は無事だったが…。
目次
第1章 文字のある石塔ステレ
第2章 ツッドの森の古いマスカル
第3章 運命の渦
第4章 ゾスカレス王の秘宝の謎
第5章 紫水晶とセミエン狼
第6章 アクスム国
第7章 反世界の女王との対話
第8章 戦雲ゆきかう
第9章 永遠のねむりと風化
第10章 進化のかげ