感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がんぞ
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中間小説は読んでも教養がつくというものでもないが、時代の常識は石油の次は原子力だったのがわかる。梶山の「過労死」(昭和50年45歳、同年代には渡辺昇一など今も活躍中が多いだけに惜しまれる)(月産千二百枚と言われ資料集めしながらで驚異的)の前年作で題名に惹かれて読んだが第四次中東戦争(’73)は遠景で戦闘場面どころか殺人さえ無く「腹上死」だけ。登場人物はみな性的逸脱者だが主人公広崎皎介は国益を模索する大人物とされ55歳で外人女に産ませた子が可愛いのは仕方ない。彼を刺そうとするユダ役の女装趣味の描写が艶かしい2011/05/31