内容説明
今なお世界中で愛読されている『グリム童話集』。親から子へ、名もなき人々によって語り伝えられてきたドイツの昔話は、グリム兄弟の手で収集・整理され、彼らの生涯を通して続けられた六度の改版を経て、口伝えの物語からメルヒェンへと変容する。初版以前の手稿から決定版まで、精緻な分析が明らかにする、『グリム童話集』とメルヒェンの姿。
目次
第1章 ヤーコプの『自叙伝』
第2章 法律・言語学者への道
第3章 『メルヒェン集』の成立
第4章 メルヒェンの変遷と定着
第5章 「いばら姫」の分析
第6章 「白雪姫」を読む
第7章 続・「白雪姫」を読む
第8章 現代に生かすための問題点
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぼんくら
7
グリム研究の第一人者、小澤俊夫さんのグリムの解説書。グリム兄弟について、メルヒェン集について、「いばら姫」「白雪姫」の版による比較など。2012/12/09
まあやん
4
買っただけで、読んでなかった"(-""-)"難しい本だと思っていたが、とても分かりやすくおもしろかった。子どもに昔話を語るときの姿勢も確認することができてよかった。研究者はねちっこく細かく見ていかなければいけないんですね。興味がわいたのでまた読んでみようと思ったし他の関連本も読みたい。何よりグリムの昔話そのものをなるべくたくさん読みたい(聞きたい、知りたい)と思った。違う版のものも比べてみたい。2018/02/25
メコノプシスホリデュラ
3
再読。1.グリム兄弟の生涯、2.童話集の成立過程、3.「いばら姫」と「白雪姫」について手書き草稿+1812年の初版~1857年の最終稿まで全部で7版のテクストの詳細な比較という、充実した内容。巻末の全200話一覧表も便利。その昔、グリム兄弟が収集した民話の語り手はフランス系だったことを研究したハインツ・レレケの著作を苦労して読んだ記憶があるが、この本ではそのあたりの精華が凝縮されていて、グリム童話好きには必携の本。残酷な結末についての著者の見解に納得。語り文という観点からの文章批判には疑問点もある。2015/06/06
317
1
わかりやすくてなかなか面白かった。それにしても、こんなに有名な作品なのにそれぞれの版の文章の細かい比較がほとんど行われていなかったっていうのには驚き。2009/10/16
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