内容説明
ファンタジーをはじめ、伝説、昔話、お伽噺といった物語の原点は神話にある。神話をひもとけば、民族や文化のルーツ、人間の心の深層が見えてくる。世界や死の起源、英雄伝説など全世界に共通するテーマにそって神話を紹介するとともに、地域による特性を解説する。地球上に誕生した民族、種族の神話を網羅し、人類の不思議に迫る。神話事典の決定版。
目次
総説―神話学の方法とその歴史
1 共通テーマにみる神話(世界の起源;人類の起源;洪水神話;死の起源 ほか)
2 地域別にみる神話(日本の神話;中国の神話;朝鮮半島の神話;東南アジアの神話 ほか)
著者等紹介
大林太良[オオバヤシタリョウ]
1929年、東京都生まれ。民俗学者。国立民族学博物館教授、日本民族学会会長等を歴任。2001年没
伊藤清司[イトウセイジ]
1924年、岩手県生まれ。慶応義塾大学名誉教授
吉田敦彦[ヨシダアツヒコ]
1934年、東京都生まれ。学習院大学文学部教授
松村一男[マツムラカズオ]
1953年、千葉県生まれ。和光大学表現学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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とし
7
タイトル通り、世界中の「神話」が辞典的に薄く網羅されてる。開闢神話、創造神話、建国神話、神々の神話、英雄神話などなど。日本の記紀神話はもちろん、アジア、西欧、スラブ、中東、アフリカ、北・中・南アメリカ、オーストラリア、ミクロネシアの少数民族の神話まで、本当に網羅的で、それぞれの民族の神話の共通点を探る視点をテーマにしている。世界各地の神話はなぜこうも似ているのか――その「答え」にも軽く触れている。けっこうな文章量で読むのに時間かかったけど、面白くて実に愉しかった。2015/12/08
ともゑ
3
世界中の神話を前半ではテーマ別に、後半では地域別に比較。前半の方が多め。粗筋をサクッと網羅している。人間が世界の始まりなどの概念を持ち始めたのはいつからだろう。歴史が始まるよりもずっと前には古代人はこうして物語にして理由をつける事でこうした概念を理解していたのだろうか。人間と同じく感情豊かな神々が繰り広げる物語は現代の私が読んでも楽しめる。元祖ファンタジーである。後半は前半と重複する点も多いが前半を振り返りつつ今度は地域別の視点で読めるので新たな気付きがあったりもした。2017/02/19
巽
1
気がむいた時にだけ読んでいたのもありますが、読み切るのに時間がかかりました。共通テーマにそって神話が紹介されているので、比較しながら読むことができます。2016/01/04
ほしけも
1
膨大な神話の数々。 天地創造 人間誕生 世界の滅亡等のカテゴリにわかれてるので読みやすい
mini
1
国によって様々な神話があるが、どこか似た話があったり、この共通性はなんなのだろう2010/02/23