講談社文庫<br> 季節のかたみ

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紙書籍版価格 ¥770
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講談社文庫
季節のかたみ

  • 著者名:幸田文【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 講談社(2020/05発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062632645

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内容説明

今朝の雲はもう居ません。その代わり、風が訪れてくれます。季節の移り変わりを見るのが、私は好きです。なにより有り難いのは、前向きの心でいられることでしょうか。時の移ろいを瑞々しい五感がキリリと掬いとった名篇。「くくる」「壁つち」「台所育ち」……。失った暮らしや言葉の情感が、名残り惜しく懐しく心にしみる、珠玉のエッセイ集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社トリスタの提供する「読書メーター」によるものです。

ちなぽむ@ゆるりと復活

170
ここ半年の間、ふとした合間にずっとちびちびと読んでいたのでこの日常がなくなるのかと思うと少し寂しいような気持ち。幸田露伴を父にもつ筆者が、美しい文章で 日々の生活、心がけを綴った随筆集。 季節をいとおしみ、一日一日を大切に、背筋を伸ばして生きる。帯紐をきゅっと結ぶように、締め切った家の窓をからりと開け冬のきりりとした風を呼び込むように、ぽんっと背筋を正してくれるような本でした。2019/07/22

びわこっこ

68
幸田露伴の次女である作者の書いた随筆。学校図書館司書をしていた時に、ボランティア活動の一環として、目の不自由な方の為に、図書委員会で拡大図書を作った。コピーではなく、一字一字大きな字で書き写すのだ。その時は、内容を意識していなかったが、🌿季節毎の日常のさりげない風景が語られるのは、忘れていた日本の原風景を見せてもらったような気がする。娘の青木玉さんとのやり取りも微笑ましい。🍂名作と言われる作品に、もっと触れたいと思いました。2021/06/13

レアル

61
随筆集。著者の日々の暮らしの中で視点や移りゆく季節を捉える感性、そして何よりも文章が素敵。我が家は自然豊かな町に住んでおり、かつ昔からの習慣を重んじる人たち多い町でもあるので、畑や田といった景色や町の祭事や行事に時節を感じる事が多いのだが、著者のような日々の何気ない暮しの中でそれらを捉えられる、そういった感性とそれらを文字や言葉に表せる表現力を持ちたいと思う。2019/07/16

おにぎりの具が鮑でゴメンナサイ

41
近所にある小学校の玄関に卒業式の看板が掲げられていた。校庭の桜の枝にはつぼみが芽吹いていた。風はまだ冷たくても、ここに住んでから四回目のひとりで迎える春がもう近いことに焦れた。遠方の叔父から入学祝いが送られてきて、寿がれるべき娘はここにいないから戸惑ったが、お礼の電話をかけた。叔父は離婚のことには触れず、ただ娘の成長を喜んでくれた。私が娘のランドセルを背負う姿を見ることはできないけれど、いつまでも父親なんだと教わった。幸田文さんの本を読むと背筋が伸びる。季節のもたらすかたみを大切にしようと、残雪に誓った。2017/03/19

アナクマ

27
(p.33)大工さんたちは心ゆくばかり研ぎあげていて、決して間に合せということをしていない。運針も研ぎも、私はずっと間に合わせでしていた。間に合わせとは、なんと愚劣なことかとしみじみ思う。いま私ののぞみは一尺まっすぐに縫うこと、薬味の葱がすっすっと切れるように包丁が研ぎたいことである。2021/04/26

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