出版社内容情報
『古今和歌集』以来,わが日本古典文芸の王座の地位を独占してきた和歌文芸は,近世に入って更なる開花をみせる.本巻では,京都の宮廷花壇と江戸の武家花壇双方の代表的歌文・歌論・歌集など全21篇を収める.
感想・レビュー
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kenitirokikuti
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図書館にて。「後鳥羽院四百年忌御会」付・隠岐記。寛永十五年(1638)が後鳥羽院四百回忌にあたるので催された追善和歌三十首(なので、昭和初期の1938年が七百回忌)。巻頭が後水尾院。「こひつつも なくや四(よ)かへり ももちどり 霞へだてて 遠きむかしを」。江戸時代初頭の宮廷和歌復興期なので、新古今の後鳥羽院の四百回忌が深い意味を持ったであろう、と。付載の隠岐記はこの回忌にあたり水無瀬氏成が隠岐の後鳥羽院墳墓を参拝したもの(後鳥羽院は水無瀬神宮の祭神2022/07/30