素性を明かさぬ死

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素性を明かさぬ死

  • 著者名:マイルズ・バートン【著】
  • 価格 ¥1,936(本体¥1,760)
  • 論創社(2020/12発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784846016432

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内容説明

密室の浴室で発見された若き地主の死を巡る謎。読者の予想を裏切るアクロバチックな結末が待ち受ける、〈犯罪研究家メリオン&アーノルド警部〉シリーズ番外編。検証派ミステリの雄 ジョン・ロードが別名義で放つ変化球!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

123
書かれたのはなんと80年前のイギリスミステリ。昨年に刊行されたから、装丁の新しさと内容の時代に乖離がある。牧歌的な感じさえ漂うのだが、あとがきにあるこの作家の膨大な作品を見ると、タイトルにdeathやdeadの付いたものが多いのだ。ほとんどが未訳だから、原題がそのまま目に入る。そしてこの作品も原題は『death』からで、内容も実際にそこから始まる。スコットランドヤードの警部たちが出てきて…いかにもイギリスミステリ。そして、犯人には、あっ!と思わされた。解説者が言うところの、まさにいぶし銀的面白さ。2018/03/04

ネコベス

28
ジョン・ロードの別名義によるミステリ。叔父のジェフリーに招待されて別荘を訪れたバジルは内側から鍵がかかった浴室で突然息絶えた。ロンドン警視庁から派遣されたアーノルド警部が捜査を進める中浴室の外に止まっていたバンと謎の男がいた事が分かる。バジルの遺産の受取人ジェフリーを容疑者と見て警部は地道に捜査を続ける。死因の分からない難事件を足を使ってコツコツ調べる手堅い捜査は良かったが本格ミステリが苦手な自分には奇抜で手の込んだトリックは目立つリスクが高くわざわざ迂遠な方法を取る必然性に欠けると感じた。2018/07/15

飛鳥栄司@がんサバイバー

22
ジョン・ロード別名義の1作。ハウダニットに終始していて、殺人の方法をあばく一貫性が面白かった。トリック自体は少々大味な感じを受けるが、トリックを導き出す伏線とその回収方法が、別名義ではあるがジョン・ロードの旨さを垣間見せる。中盤の盛り上がりの薄さが、物語の抑揚を消してしまっていて残念なのだが、真相解明の最終局面で読者が納得させられる読み応えがある秀作である。ジョン・ロードは日本での知名度が低いので、なかなか読者が作品に手が伸びないかもしれないが、馴染みが無いからと言って読まないのはもったいない限りである。2018/11/25

maja

18
叔父の農場を訪れていたヒザリング邸の跡継ぎバジルが浴室で不審死する謎めく密室もの。おおいに納得のいく殺人動機を持つ人物がいるが殺害方法が結びつかない。ロンドン警視庁のアーノルド警部が地元警察と協力して地道に積みあげていく不審車の目撃情報や村の巡査など素朴な田舎の日常風景が広がってきていい感じだ。結末の収まるところに収まるピースが心地よい。バートン・ミステリ他の作品も読みたい2022/09/11

ゆーかり

15
叔父の別荘を訪れた若者がバスタブに片脚をかけたまま死亡。自然死とは思えないが、密室の浴室での死因も不明。捜査にあたるのはスコットランドヤードのアーノルド警部。いつもはアマチュア探偵メリオンとコンビを組んでいるらしいが、この作品では流感で来られず。なんとなく緩い雰囲気もするのは書かれたのが1939年という時代のため?お茶に喜ぶ警部やファームハウスティーなど出てくるところが英国的。著者はジョン・ロード、セシル・ウェイの別名義も持つ多作家。原題 Death Leaves No Card2018/06/03

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