オリヴィエ・ベカイユの死/呪われた家~ゾラ傑作短篇集~

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オリヴィエ・ベカイユの死/呪われた家~ゾラ傑作短篇集~

  • 著者名:ゾラ/國分俊宏
  • 価格 ¥1,166(本体¥1,060)
  • 光文社(2015/11発売)
  • 晩夏の特別企画★Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍(~9/1)
  • ポイント 300pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334753122

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内容説明

完全に意識はあるが肉体が動かず、周囲に死んだと思われた男の視点から綴られる「オリヴィエ・ベカイユの死」。新進気鋭の画家とその不器量な妻との奇妙な共犯関係を描いた「スルディス夫人」など、稀代のストーリーテラーとしてのゾラの才能が凝縮された5篇を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ペグ

89
再読であるにもかかわらず、新鮮で楽しく読めたのは逆にプロットを知っている為に細部を読み込むことが出来たからかな?「オリヴィエ・ベカイユの死」」と「スルディス夫人」が印象的で好きだった。訳者による解説、年譜、あとがきも読み応えあり、特にあとがきの最初の一文(ゾラは面白い)に同感です。ドレフュス事件に関する記事もわたしにとっては興味深い。そのうちに長編にチャレンジしたい2018/11/16

chimako

85
この本を登録した経緯はすっかり忘れてしまったが、かなり面白かった。表題作は精神的には生きているのに肉体は死んでしまった状態で埋葬された男の話。意識が有るのに狭い棺桶に入れられ土に埋められる恐怖は想像したくない(一番恐ろしいと思っている)が、主人公は何とかそこから脱出し、その後の突き抜けた行動はナニヤラ爽快でもある。どの短編の中でも女性は強くしぶとく可愛らしい。男性は女々しく諦めも早く滑稽である。がとても愛すべき存在もして描かれる。翻訳にも助けられ楽しい読書となった。2016/02/10

巨峰

52
教科書で自然主義ってレッテルをべったり貼られていたゾラ短編集。だが、読んでみるとめっちゃ面白い。「ナンタス」のラストシーンなんて、かえって予想外の大どんでんがえしでしょ2015/09/13

星落秋風五丈原

40
『スルディス夫人』フェルディナン・スルディスは画家として天才的な祖伊能を持っていたが、自堕落で女遊びがやめられない。彼の才能に惚れ込んだ画材店の娘アデルは、父の死後彼にプロポーズ。彼を立派な画家にしてみせる!と奮起。しかしつい堕落に走る夫はなかなか作品が完成しない。才能もあったアデルは時に作品に加筆することも。何でも世話してくれてかゆい所に手が届く。できた妻に感謝しかないはずなのに。当人同士には自覚がないため、二人の共通の友人で有名画家のレヌカンが節目節目に登場し、フェルディナンの絵の変化に気づく。 2023/04/11

あじ

35
フランス文学の大家エミール・ゾラに手を出すのは、私にとって未だ畏れ多い。この短篇集には強かで先進的な女性像を据えた五篇が収録されている。畢竟の一篇【スルディス夫人】は画家の夫を大成させるため、徹底した自制心の強さでもって妻を全うする、圧倒的熱量を孕んだ傑作。妻は夫に、夫は妻に染められていくのだ、、恍惚になぶられた。【ナンタス】の一節『人生で裏切らないもの、常に着実で常にそばにあるものは死だけだ』この短篇も忘れがたい。2020/01/23

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