【紀伊國屋書店出版部】11月新刊『ガイドツアー 複雑系の世界―サンタフェ研究所講義ノートから』
◆ヒトの脳に存在する何兆ものニューロンという「物質」は、いかに「意識」
のような複雑な現象を生みだすのか?
◆免疫系、インターネット、国際経済、ヒトのゲノム――これらが自己組織
化する構造を導いているものは何か?
◆一匹では単純に振る舞うアリが、グループを形成すると、ある目的のため
に統率された集団行動がとれるのはなぜか?
本書は、上に挙げた例のように、従来のシンプルな還元論的手法では説明しきれない複雑な事象の解明を目指す「複雑系研究」の概説書です。同研究の総本山サンタフェ研究所に所属する著者によって、一般向けの講義をベースにして書かれ、英米で高く評価されました(2009年アマゾン・コム科学書ベスト10、2010年英国王立協会推薦科学図書ほか)。
1990年代中頃、日本にも複雑系ブームが訪れましたが、未だ多くの問題が残され、科学者たちを魅了し続けています。
その基盤となる考え方から、最新の研究、今後の展望まで、第一線の研究者を案内人として、その広大で魅力的な世界を訪ね巡るような一冊です。