紀伊國屋書店
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  書名 著者名 出版社   推薦文
じっくり、小説。 永遠の0 百田尚樹 講談社   太平洋戦争中、生きることを切望しながら戦死した一人の特攻隊員の生涯が、現代に生きるその家族や戦友の目線から様々な価値観で語られていきます。学校では決して学べなかったその時代を生きた激しい想いや葛藤がひしひしと伝わってきて涙がとまりませんでした。戦争を知らない世代にこそ読んでほしい一冊です。

ぼくのメジャースプーン 辻村深月 講談社   罪の重さはどうやって量ればいいの?小学校で起きたウサギ殺し。第一発見者になってしまったふみちゃんは大好きだったウサギの無残な姿に心を閉ざしてしまう。犯人はすぐにつかまったけどその罪は「器物損壊」、本当に反省しているのかもわからない。大切な幼なじみにもう一度笑ってほしくて、「ぼく」は戦うことを決意する。だって「ぼく」には不思議な力があるのだから。その優しさに、まっすぐで逃げない心に、そしてたった10歳の少年が最後に選んだ答えに胸が痛くて痛くて泣きたくて仕方なかった。

悲劇週間 矢作俊彦 文藝春秋   フランス文学の翻訳家にして詩人・堀口大學が主人公の恋愛歴史ロマンです。壮大なストーリーと大學自身への自己の葛藤が見事に描かれています。新世界での驚き、革命での破綻、フエセラとの恋愛を経て、詩人としての堀口大學が生まれます。読後はしばらくメキシコにいる気分になります。なかなかこの小説世界から脱出するのはむずかしい独特な小説です。

女でよかった。 ガール 奥田英朗 講談社   この作品が単行本で出た時、私は20代後半。当時は読みたい気持ちよりも「まだ早い(笑)」という気持ちが上回り、先延ばしにしていました。あれから3年。私も30代。この作品も文庫になって、私を呼びました。…この年齢で出会えて良かった!奥田英朗さん、どうしてそんなに女性の事が分かるのですか?スゴ過ぎます。

覚えていない 佐野洋子 新潮社   佐野洋子サイコーです。女に生まれてきて本当に良かった。これからも世界の平和を祈る傍ら俗世間にまみれ、他人を認めつつも妬み嫉み、あざとく図太く生きていく決心がつきました。今流行りのどんな自己啓発本よりもためになります。単行本で買ってもOKです!

春情蛸の足 田辺聖子 講談社   単行本は1987年刊行。その後2回文庫化→絶版を繰り返し、今年めでたく再文庫化。表題作をはじめ、食べ物の名前がついた短篇が8篇。登場する食べ物がおいしそうなのはもちろんですが、関西弁で綴られる男と女の機微もまた、なんともいえず滋味深く、心を満たします。「タベモノは何でも、一緒に食う相手によるねんな。」という一文には、誰もがうなずくはず!

あたまの体操。 異端の数ゼロ チャールズ・サイフェ 早川書房   10年程前の米国勤務時、サンフランシスコの小さな書店で(原書が)ふと目に留まって買いました。数日後の昼休み、レストランで食後に読んでいたら、突然隣のテーブルの見知らぬ人(もちろんアメリカ人)に、「サイフェの『ゼロ』でしょ。僕も読んだよ。すごく面白いね」と話しかけられました。日本語で読み返したら実は結構難しくて、今にして思うと、いったい10年前の自分は本当に判って読んでいたのでしょうか。

よいこの君主論 架神恭介 辰巳一世 筑摩書房   帝王学の古典、マキャベリの『君主論』がこんなことになってます。もし人間関係を省みなければ、本書を実践し組織を牛耳ってみるのも面白いかもしれません。座右の書とするも良し、飲み会での話のネタにするも良し。リーダー不在の組織必読の書。

ちょっと休憩。 よけいなひと言ハンドブック 大谷由里子 中経出版   言葉は生き物!日常よく聞き、よく使う言葉。すぐに出さずに相手も自分も気分の良くなる使い方をしたいものだ…。うちの父親に読ませたい一冊だ…。

ポチのひみつ 片野ゆか 集英社   “いぬのおまわりさん”は最終的に子猫を帰宅させられたのか? 有名ワンコに関する謎を解明すべく、全国を探訪する超“犬バカ”著者の一冊。誰をも和ませる柔らかな力を持ち、そっと寄り添ってくれる暖かな存在―ポチ。愛犬家は勿論、そうでない人にも、「ポチ」のひみつを覗いて欲しい。

オカマだけどOLやってます。完全版 能町みね子 文藝春秋   題名に惹かれてつい買ってしまったが、期待にたがわぬ面白さ! 本当は病気のはずの彼女は、実に明るいオカマ…。フツーな毎日が意外と楽しい日々だと気づかされました。隣にみね子さんがいたら、きっと普通に女友達です。

試作品神話 大塚英志【文】
西島大介【絵】
角川書店   この作品は過去に絵本として発売されたものです。高くて手の出にくい絵本でも、文庫だと持ち運びやすく、気軽に手に取りやすいです。大人にしかわからないもの、子供にしかわからないものを考えさせられる、大人のための絵本です。

あのつづき、もっと読みたい。 レインツリ−の国 有川浩 新潮社   顔も本名も知らない、ただ、その文章に恋をした。今、なにかと「婚活」について騒がれている時代に是非読んでほしい作品。「ネットで恋愛なんて…」と気が引けると思いますが、そこには純粋な愛があるのです。

シー・ラブズ・ユー 小路幸也 集英社   この家に嫁ぎたいです。<書店員・女・30歳>

やっぱり、文学。 創造者 J.L.ボルヘス【著】
鼓直【訳】
岩波書店   ボルヘスの伝説化した詩文集が、まさかの文庫化。何度でも読み返すことのできる本が、ついにポケットに入ってきた。「率直に言って覚えていないのだ、あの晩、実際に自殺したのかどうか。」 この本が発売されたというだけで、2009年は既に記念すべき年になった。

四十日と四十夜のメルヘン 青木淳悟 新潮社   今もっとも将来が期待される純文学作家、青木淳悟の初の文庫です。読みそびれていた人にもぜひこの機会に読んでもらいたい。家に溜まって行くチラシと、その裏に書かれて行くメルヘン、日付が繰り返される主人公の日記──それらが幾重にも折り重なるうち、めくるめく小説のマジックが……!

ワーニャ伯父さん/三人姉妹 チェーホフ【著】
浦雅春【訳】
光文社   職場の同僚の話しが、自慢話にしか聞こえない。今付き合ってる恋人が、実はたいして好きじゃない。ってかもうどこか遠くへ行きたい。
そんな、疲れたあなたにチェーホフです。太宰治が愛した作家を、あなたも読んでみませんか? 「生きていかなくてはならないのね……生きていかなくては……。」

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