内容説明
第三のキマイラ、巫炎が小田原に現れる。彼は味方なのか――。大鳳に心をあずけながら九十九に魅かれていく深雪。キマイラの背景にあるものの巨大さに気づいた雲斎。そして語り出した巫炎。シリーズ第8弾!
※本書は二〇〇一年五月に朝日ソノラマより刊行され、二〇〇一年五月に朝日新聞出版より刊行された作品を、分冊のうえ文庫化したものが底本です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむー
37
角川文庫版キマイラ8巻。雲斎と岩村の出会い。仕合う阿久津と坂口。円空山に現れた巫炎、班猛の慟哭。深雪の前に現れ再び去りゆく大鳳。久鬼とボックの死合い、訪れる狂仏。雲斎に語る巫炎の言葉「大鳳吼は、わが息子だ」。ラストのこの台詞は何度も読んでるけれど最高の引きだね。しかしもはや定番の狂獣師弟・宇奈月典膳と菊池の教育シーンを、ふと「コレで典膳の本音が(コイツこえーよ、九十九に勝たせるって言っちゃったけどワシそんなことわからんよ)って超ヘタレだったら違う意味で面白いな」と思ってしまった…次から素直に読めるかしらん2014/11/12
木村 武史
23
再読。九鬼との邂逅によりキマイラの力を制御するヒントを得る大鳳。その後、別れを告げるために深雪と再び会う。また、九鬼とボックが対峙したところへ”狂仏”(ニョンパ)と呼ばれる存在が現れる。そして日本へ渡っていた巫炎が雲斎のもとに現れ、重大な秘密を明かしたところで次巻へ続く。いい展開になってきました。この先ってあまり記憶にないので楽しみ。2021/03/08
ぎん
7
物語はジワジワ進むが、相変わらず主人公であるはずの大鳳は活躍もせずちらっと登場。もうこれ、九十九が主人公でいいよ、って思ってしまう。2015/01/28
ジーク
7
この厚さだと、ここまでなのか…。早く続きを出してくだされませ。2014/09/22
なつみかん
6
これは青春小説なんだなぁ、この巻では、浜辺の坂口VS阿久津対決が正に青春していて良いのです。そして全体としてはそれだけじゃないのがいい。2014/09/06