内容説明
しなければならないことは、すべて自分がしたいことだ――。思いついたことを思いついた順に綴った100個の端的エッセィからあふれ出す森イズム。斬新な発想と知的ユーモアで、人生はこんなにも豊かにできる。文庫好きを公言する小説家・森博嗣の、著作265冊目にして記念すべき、初の文庫書下ろし!(講談社文庫)
目次
「なんとかなる」って、そりゃ、なんとかはなるさ。
謝り慣れた人間ほど、ミスが多く、同じ失敗を繰り返す。
「三度の飯より」って言うけど、飯を三度も食べないし、的な。
作れば作るほど優位になり、受ければ受けるほど劣化する。
仕事ができる人は、出世などさせず、給料だけ増やせば良い。
弁当を作ってもらって、もの凄く嬉しかった。
評価1の家電品を購入したが、大変満足できる製品だった。
死んでも直らない、と、死ななきゃ直らない、は大違いである。
個人情報は他の目的に使用しない、と書かれているが、漏洩はする。
町内会ではなく、町内清掃会にすれば良いのでは?〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲバオ
51
マックが大好き博嗣くんのエッセイ。前作同様解説、ももち!!読み終えて得た読後感がももちに全部持っていかれた~(^-^)なんか賛否が激しく別れているようですが、おれはももちの解説楽しくて大好きですね(^^;森博嗣自身も前作の解説に本編の中で高評価を与えていて笑ってしまった。あっ、なんか解説のレビューみたいになってしまったけど、「自己評価というのは自分の中で絶対的なものだ」ってのに雷をうたれた感覚になりました。そんなこと言える人間なんて一握りだ…俺は常に他人からの評価にばかり心を縛られてます。2016/10/29
ソラ
45
ソフトカバーで出ているものとの思い込みがあってまさか文庫描き下ろしでこのエッセイシリーズ(と言っても良いモノか)が出ているとは思わなかった。自分の周りにはこのような考え方をする人がいないので新たな視点が獲得できて重宝している。2016/01/03
rio
39
つぶやきシリーズ第2弾となる、森博嗣さんの100個のつぶやきエッセイ集。同じ物事でも人によって捉え方は異なる上、見方によっては全く同じものが真逆に見えるという面白さを感じました。特に日本語の意味の違いで、「絆」や「微妙」などの言葉が、かつて使われていた意味と現代使われている意味とで異なるというところに意外性を感じ、興味深かったです。考え方を少し変えただけで、生き方も変わるという教訓になる1冊でした。2014/11/27
たち
35
前作に引き続き、痛烈なエッセイ集です。これを読んでいると、森博嗣さんってこんな人かな~と想像できるのですが、それって本当なのかな?森博嗣さんが作り上げた、キャラクタではないかと疑ってしまう…。それは、あまりにも穿ち過ぎかな?2019/07/01
ラテちゃん
34
読み友さんにお借りした本。エッセイだと思って気楽にページをめくると想像以上の角度からの切り口で圧倒される。1つ1つのお話が濃くて、1日に2つ程でお腹一杯になって読了に2ヶ月以上かかってしまったが非常に面白かった。時には感動し、鳥肌がたち、なるほど!!目から鱗が落ちる思いがしたり、変人全開だなーと感心したりあきれたり。こういった、世の中のいわゆる常識的なものの見方とは全く異なる発想が、小説がかける人と書けない人の違いだろう。自分が凡人であることを痛感させられ、少しほっとした。2014/12/21